すみくにぼちぼち日記

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トリリンガルになるには-3ヶ国語話者になるための勉強方法を紹介

2つの言語を話すことができる人のことをバイリンガル、3つの言語を話すことができる人のことをトリリンガル(トライリンガル)と呼びます。

この記事では実際に4つの言語を使って仕事ができるようになるまでに試した勉強方法の中でも特に効果があった「3ヶ国語話者になるための勉強法」をご紹介します。

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トリリンガルになるには-3ヶ国語話者になるための勉強方法を紹介

3ヶ国語を話せると仕事の幅が広がったり、様々な国の人と通訳を介すことなく話すことができたり、外国の情報や本などを外国語で読むことができるなど、生活の幅が広がっていきます。

一方で、外国語習得というのは時間がかかり、一見難しそうにも見えてしまい、中々スタートを切ることができないという方も多いのではないでしょうか。

実は外国語の習得方法自体は簡単で、文法を勉強し、単語を覚え、リスニングの練習をして、言葉を口に出してみるという4つのステップを繰り返し練習することで、仕事ができるレベル(ビジネスレベル)までの外国語を身につけることができます。

外国語習得までには兎に角沢山勉強する必要があり、その勉強量が外国語の上達度に直接的な影響を及ぼし、また、正しい方向に努力するということが外国語学習の近道です。

この記事では、複数の外国語を習得するためにはどの様に練習すれば良いのかをご紹介します。

 

トリリンガルになるための勉強法

3ヶ国語をマスターするための勉強方法は1つだけ。

文法を覚え、語彙を増やし、リスニングを練習して、スピーキングを毎日する、という方法です。

この4つの練習を毎日行うと3ヶ月で意思疎通ができるようになり、1年間で日常会話、3年から4年間で仕事ができるレベル、TOEICなら700から800点くらいのレベルまで外国語能力を伸ばすことができるようになります。

そして、この方法を2つ目の外国語、3つ目の外国語へと応用すると、トリリンガルやマルチリンガルになることが可能です。

 

文法

文法の勉強には基本的に終わりがあります。

中学生のときから英語を学んできた私たち日本人としては、英語の文法に終わりが無いように感じてしまうのですが、英語は実は特殊な言語で、基本文法である五文型を覚えた後に山の様に構文などの例外的な言い回しを覚えなくてはならない言語です。

実は外国語によっては文法が英語よりもしっかりと定まっており、一度文法を覚えるとほぼ例外なく会話に使用できる言語も存在します。

ですから、文法学習は基本的な文法を覚えることを意識して、終わりを目指して取り組むのが多言語学習時のコツなのです。

文法の勉強方法という点については、王道は無く、文法書を読んで覚えるという方法が最短の近道です。文法書を1つ選んで、その文法書を3回り勉強すると、文法を身につけることができます。

また、覚えた文法はすぐに使うというのも大切。I am happy.という基本文法を覚えたら、何度もI am happy、I am angry. など、自分で文章を作り、覚えた文法が自然に口から出てくるまで繰り返し練習します。

 

※英語の例外の多さについてはこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

語彙

文法と同様、外国語学習の基礎となるのが、語彙(単語)です。

語彙も覚えるしかないのですが、普段私は目に付いたものを外国語で言ってみるという練習を毎日行っていました。

1日は24時間あり、内12時間ほどは何かしらの情報が目に入ってきます。それを外国語で言ってみて、分からなければ調べるという方法で覚えた単語を頭に定着させるとともに、新しい単語もインプットします。

また、単語帳は1冊購入し、1冊を完璧にします。後はリーディングやリスニングで出てきた知らない単語を覚えるという方法で語彙を増やしていきます。

 

リスニング

文法と単語をインプットしている間に、リスニングも練習します。

 

寝る前の音読

リスニングは、最初のうちはテキストにあるリスニングCDを聞きながら音読をします。これは毎日寝る前に行うと効果的。私は中高6年間、大学4年間、毎日音読とリスニングを行っていました。

聞いたことを口で発することがリスニングの基礎を作ってくれるので、是非毎日行ってみてください。

 

ディクテーション

続いて、ディクテーションです。ディクテーションは耳から入った言葉を書き取る練習方法です。聞いたことをメモする感じでしょうか。

この方法は実は仕事でも役に立ちます。

もちろんリスニング力向上のためにもとても効果の有る勉強方法です。

やり方は簡単。音源を準備して、聞いたことを文字に起こす、という方法。音源は自分のレベルに合ったテキストについているCDを使うのがお勧めです。

仕事ではこの技を一番使います。というのも、外国語で商談をする時には、相手が言ったことをメモしなければならず、聞きながらメモを取るという方法は仕事の基礎となるからです。

ですので、ディクテーションの練習はリスニング力UPと、外国語をビジネスで使う練習にもなるとても役立つ練習方法です。

 

シャドーイング

ディクテーションと同じように役立つ練習方法がシャドーイングという方法。

これは聞いた外国語を口に出すという練習法です。できるだけ時差が起こらないように、聞いたら直ぐに発音します。

ディクテーションよりも個人的には難しいと思っている練習方法。というのも、相手が話す速さで自分の口を動かすのは意外と難しいのです。

聞いている外国語が早くなればなるほど同じタイミングで発音するのが難しくなります。

 

外国語のテレビやアニメを見る

慣れてきたら、外国語のテレビを外国語で見るのがおすすめ。

特にニュース番組は聞き取りやすい外国語で話してくれるので、良いリスニングの練習になります。

また、トピックが分かりやすいので聞いていて「言葉は分かるけど意味が分からない」という状況になりづらいというのもおすすめな理由です。

映画やドラマなどは話の背景や人々の関係性が分からないと何が面白いのかが良く分からなかったり、言葉の裏にある隠れた意味が分からず、楽しめなかったりするので、まずはニュースを見るのがお勧めです。

また、日本のアニメの外国語バージョンを見るのもとても良い練習になります。

アニメはキャラクターが同時に話すことがない(言葉がかぶさることが無い)ので、聞き取りやすいですし、キャラクター同士の関係性やあらすじが分かっていて、純粋にリスニングの練習になるので、とても良い練習方法でした。

また、私はNBAやサッカーが好きなので、NBAの放送を英語で見たり、サッカーをスペイン語で見たりして、リスニング力を伸ばしました。特に実況や選手のインタビューを聴くのはとても良い練習になっています。

 

リスニング力UPにつながらない方法

実際に自分で試してみたけれど、リスニング力(外国語力)UPにつながらなかった練習方法も在ります。

例えば「外国語の聞き流し」は、意味がありませんでした。

というのも、言葉は傾聴しなければ頭に入ってこないので、聞き流しではいつまでたっても聞けるようになりません。

外国語は聞き流すのではなく、注意して聴くことが大切です。

また、日本語の字幕付きの映画を見るのも自分には合いませんでした。

字幕つきの映画はどうしても日本語を読んでしまって、外国語に頭が切り替わらず、結局は頭が日本語脳になってしまいます。

字幕付きを見る場合は、外国語の字幕でみるのがおすすめです。

 

スピーキング

スピーキングの練習は、これまで勉強した文法や単語を使って文章を実際に作って口から発してみるという練習を繰り返し行います。

 

音読

まずスピーキングの基礎となるのが音読です。

音読は毎日寝る前に欠かさず行うのがおすすめ。口を動かす練習になり、外国語のリズムを身につけるのにも最適な方法です。

CDなどをもっている場合は、音源を聞きながら音読を行うのが効果的です。

 

作文

リズムや口を動かす練習で外国語を発する練習を行うと同時に、作文でアウトプットの練習を行います。

いきなり自分で外国語で話すことができるといいのですが、中々難しいので、まずは紙に書いてみることで、インプットした単語や表現方法をアウトプットすることができます。

作文は日記のようなものからメールやSNSなど、何でも良いので自分の文章を書いてみると良いと思います。

 

独り言

作文などと平行して、独り言を言うのも良い練習方法です。

暇があればひとりで外国語をつぶやきます。

新しく覚えた表現や単語などを使って見えたものを説明したり、考えたことを言葉にしたりして、外国語で考えて外国語で話すという練習を行います。

私も、出かけた時などに自分の周りで起こっていることを外国語で実況中継したり、家の中で一人でスピーチしたりと、独り言の練習をよく行っていました。

独り言はいつでも何処でもできる手軽な練習方法で、頭の中を整理するのにもおすすめな方法なので是非試してみてください。

 

外国語の歌を歌う

英語の歌を歌うのもおすすめの練習方法。

リスニングの練習にもなりますが、口を動かす練習やリズム感を身に着ける練習にもなるのですごく良い方法だと感じています。

また、その国の文化を知る第一歩にもなります。その言葉が話されている国の人々と話す時に、歌や歌手などを知っていることで、すごく喜んでいただけるのも良い点です。

 

オンライン英会話を活用

外国語学習は一人で勉強できることも多くありますが、会話形式でしか得ることができないこともあります。

会話を通して学ぶ相手の出身国の文化、様々な知識、そして生の外国語に触れるというのは、外国語学習の醍醐味でもあります。

英会話は、以前は英会話教室に通うのが一般的でしたが、最近ではオンラインの語学教室が多く存在しており、自宅にいながら外国語会話ができるようになってきています。

是非オンライン英会話などを活用しながら、生きた外国語会話を楽しんでみてください。

ちなみに、オンライン英会話は DMM英会話 がおすすめ。世界128カ国の講師が所属しているオンライン英会話教室で、英語のみならず色々な言語を話す先生方と会話を楽しむことができます。 

 

※実際にDMM英会話のレッスンを受けた感想はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

※韓国語ならK Villageがおすすめ

sumikuni.hatenablog.com

 

リーディング

聞く、話す、という直接的な語学力とは直結しませんが、リーディングの練習も語彙を増やしたり、表現力をつけるのにおすすめ。

音読とは別に、簡単な本を一冊購入し、じっくりと一度読んでみるのがおすすめ。

ページ数はできるだけ少ないものから始めると、何冊も読破することができて自信になります。

一方で何百ページもある本だと、途中で挫折してしまったり、言語が嫌いになってしまう可能性もあるので、簡単な本から徐々に難しめの本に移行するのがお勧めです。

 

※速読練習法はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

トリリンガルになるのに必要な勉強時間

ここまで、トリリンガルになるための勉強法をご紹介してきました。

いざ勉強を始めようとした時に気になるのが、どの位の期間この勉強を続ければよいのかというところ。

実は、1つの言語を習得するために必要な時間は、1000-3000時間だと言われています。

3000時間といえば、1日1時間の勉強で8年ほどかかる計算。中学から大学2年生くらいまで毎日1時間勉強すると1言語が身につく計算です。

1日2時間であれば4年、3時間なら2年半で身につくのが外国語。

今回ご紹介した文法、語彙、リスニング、スピーキングをそれぞれ1時間ずつ毎日勉強すれば、2年ほどでトリリンガルになることができます。

 

1つ目の外国語習得が一番大変

トリリンガルを目指す上での最初で最後の難関は1つ目の外国語です。

日本人の場合一般的に第一外国語は英語となることが多いのですが、この英語の学習が果てしないように思えてしまうのです。

そのため、2つ目の外国語習得も不安に思ってしまうのですが、英語の学習自体もTOEIC満点などの高い目標から日常生活ができるくらい、などの目標まで、様々なレベルがあり、「話せるようになる」という目標であればそこまで大変なものではありません。

まずは話せるようになることを目標に勉強し、話せるようになってきたら別の言語の勉強を始めてみて、同時並行で英語と別言語を勉強していくのが良いのかなと思います。

 

※英語を話せるようになるための学習法はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

2つ目の習得は案外簡単

2つ目以降の学習については意外と英語よりは易しい場合が多いです。

文法用語なども分かっていますし、外国語を話せるようになるための道筋もうっすらと見えているため、勉強自体もゴールが見えている状態でのスタートととなります。

ちなみに、3つ目、4つ目と外国語が増えていくほど、段々とコツが分かってくるので、1つの言語に費やす時間も短くなります。

また、兄弟言語を学習することでその効率も飛躍的にUPします。

 

※兄弟言語についての解説はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

習得してからの維持も重要

外国語の習得も多くの時間を必要とするのですが、覚えてから使用していないと外国語はどんどん錆びていきます。

特に覚えた外国語を使用しない環境にいると急速に外国語能力が落ちていってしまうので、定期的に外国語に触れて、レベルを維持することもとても大切です。

本を読んだり、テレビを見たり、ラジオを聴いたりと、外国語に触れ続ける環境を自分で作るという意識で外国語と触れ合うのが良いかなと思います。

 

※外国語を忘れることについてはこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

終わりに

この記事では、3ヶ国語を話せるようになるための勉強方法をご紹介しました。

文法を覚え、語彙を増やし、リスニングを練習して、スピーキングを毎日するという勉強方法を地道に続けていけば、必ず3ヶ国語、4ヶ国語と話せるようになりますので、興味があるという場合は少しずつ外国語学習を続けてみてください。

 

補足

トリリンガルという言葉は、3ヶ国語の母語話者を指す場合が多く、勉強して話せるようになった話者は正確には外国語学習者と呼ぶことが多いですが、この記事では分かりやすいように「トリリンガル」、「3ヶ国語話者」という言葉を「外国語学習者」と同じ意味で使用しています。

 

※おすすめ英会話の口コミ比較記事はこちら

classroom.hatenablog.com

 

※複数言語の使い分けについてはこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

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