スウェーデンの首都、ストックホルムにある国立美術館。1866に開館した美術館で、ヨーロッパ各地の美術品の展示を見ることができます。
※2019年にリニューアルオープンしました。
ストックホルム国立美術館の作品紹介と見どころ
ストックホルム国立美術館は、スウェーデンのストックホルムにある美術館。
2019年にリニューアルオープンした美術館で、こちらの記事でご紹介するのはリニューアルオープン以前の美術館なのですが、作品内容等は参考にしていただけるかなと思います。
こちらの美術館の見どころは北欧家具や調度品。素晴らしいものが揃っており、心奪われる展示品となっています。
もちろん絵画も素晴らしく、特に印象派やギリシャ神話を題材とした歴史画を堪能するのがおすすめです。
内装が素敵過ぎるストックホルム国立美術館
ストックホルム国立美術館は展示品も素晴らしいのですが、内装が本当に素晴らしく、それ自体が芸術作品のような美術館です。
家具の展示が可愛らしい
ストックホルム国立美術館で印象的だったのが、家具の展示。可愛らしくて美しい北欧家具や食器を楽しむことができます。
銀食器は緻密な細工が素敵で家に飾りたくなりました。
クリスタルの食器もとても美しい。
この展示全体がアート作品のようでした。
ストックホルム国立美術館の絵画コレクション
絵画コレクションに関してもレンブラント、エル・グレコ、セザンヌ、ゴーギャンなど、充実した作品群を楽しむことができます。
沢山紹介したかったのですが、なぜか作品の写真を殆ど撮っていませんでした。そこで、ギリシャ神話の絵1枚と聖書の絵を1枚を紹介したいと思います。
アフロディテとアドニス
この絵はアフロディテとアドニスという作品。アフロディテの別名はヴィーナスで、このヴィーナスのほうが私たちには馴染みがあると思います。アフロディテのアトリビュート(標準装備)は赤いバラ。ただこの絵にはバラはなさそうです。ただ、近くにエロス(キューピット)がいます。エロスはアフロディテの子どもですので、エロスが側にいる女の人はアフロディテである可能性大です。
さて、この愛欲の女神アフロディテですが、ある日子どものエロスと遊んでいる途中、不注意からエロスの矢で傷ついてしまいます。そして側を通りかかったのがアドニス。アフロディテは瞬時に恋に。その日からアフロディテはアドニスから片時も離れることなく毎日を送るようになります。しかしある日、アドニスは狩をしている途中、猪の牙により命を落としてしまったのです。
この絵はこの、アドニスが猪に襲われた後のシーンを描いた絵画。アフロディテのひざに横たわる男性がアドニス。わき腹に傷を負っているのを見ることができます。
アフロディテはアドニスを深く愛していたため、アドニスの死を前に涙を流します。その涙は春に咲き儚く散り行く花なりました(アドニスの血が花となったとも)。その花は春の風が吹く頃に咲くというところからギリシア語の風という言葉anemosにちなんでアネモネと呼ばれるようになったのです。
※神話画の見方はこちら
ホロフェルネスの首を持つユーディット
ストックホルム国立美術館にもこの主題の絵がありました。『ホロフェルネスの首をもつユーディット』です。
ユーディットは旧約聖書で大人気の主題。時は紀元前。アッシリアのネブカドネザル王が自分に非協力な民族制圧のためにホロフェルネス将軍を派遣。ホロフェルネスに水攻めをされた町の指導者が降伏を決意します。
しかしユーディットはあきらめず作戦を立てます。そしてある晩、その作戦を実行に。まずユーディットがエルサレムへの道案内をホロフェルネスに申しでます。ホロフェルネスは絶世の美女の道案内を快く受け入れ、4日目、陣中で耐え忍んでいたユーディットのもとへホロフェルネスから宴への誘いがあり、ユーディットは宴に参加。やがてホロフェルネスは泥酔し、ユーディットは彼と二人に。彼女は短剣をとりだし、ホロフェルネスの首を切り落とすのです。
これで勢いづいたユダヤ人は巻き返し、ついにアッシリアに勝利することができました。この一連の物語がこの作品の主題です。
※宗教画の楽しみ方はこちら
アクセス
ストックホルム国立美術館は、町の中心地にあり、ストックホルム観光時に徒歩で行くことができます。
終わりに
国立美術館はストックホルムの海沿いにあり、回りの風景もすばらしい美術館です。
美術館だけでなく、ストックホルムの観光もとてもすばらしい体験となるのではないかなと思います。
※ストックホルム旅行記はこちら
※ストックホルム近現代美術館はこちら