すみくにぼちぼち日記

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外国語学部は意味ない?-外国語学部に行く意味と学べること

外国語学部に入っても意味がないと言われることがあります。

この記事では、外国語学部が意味がないのかについてご紹介します。

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外国語学部は意味ない?-外国語学部に行く意味と学べること

外国語学部は意味がない、外国語は役に立たない、外国語よりも専門知識が大切など、外国語学部にはネガティブなイメージが少なからずあります。

一方で実際に外国語学部で学ぶことは専攻地域の言語だけではなく、専門性の高い「地域研究」と「言語研究」という2つの分野を専攻することとなります。

つまり、専攻言語を学び、その言語を用いて専門分野の研究を行う学部が外国語学部です。

この記事では、外国語学部が意味がないのかについて解説しながら、同時に外国語学部の専門分野についてご紹介します。

 

※英語が得意な場合の学部の選び方はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

外国語学部は意味がないのか

外国語学部は外国語を勉強する学部というイメージがあります。

そのため、外国語学部に入っても意味がないと言われがちです。この意味として、日本語で話せないことは外国語でも話せないため、外国語だけ勉強しても専門性を磨かない限り、外国語を生かすことができないということです。

この指摘は正解でありながらも外国語学部の専門性という部分に光を当てると間違っている指摘だと言えます。

というのも、外国語だけ話せても意味がないというのは全くその通りで、外国語学部に入学するとまず最初に言われることが、「語学だけができても意味がない」ということです。

一方で、外国語学部では、外国語は専門分野を研究していくための基礎となる部分で、本当の学びは地域研究と言語研究という2つの分野を学ぶことから、実は専門性の高い学問を研究していくことができ、その部分で先の指摘は間違っていると言えます。

外国語学部に入学すると、1年、2年で専攻言語を学び、その言語を用いて「地域研究」もしくは「言語学」の基礎を、そして3年、4年では原書購読などを通して専門分野について深く研究します。

つまり、外国語学部のゴールは語学を身に着けることではなく、身に着けた語学を使ってその言葉が使用される地域に関する研究とその言葉自体を研究することです。

具体的には、外国語を使って原書購読(スペイン語ならスペインやラテンアメリカで発行されて書物)を行い、内容をディスカッションしたり、プレゼンしたり、レポートを書いたりします。他にも翻訳技術を磨いたり、実際に現地に行って調査するということも外国語学部の研究には含まれています。

外国語学部における外国語学習(文法・会話)は主に1年生、2年生で基礎を学び、3年、4年では応用を学びます。そしてその語学の力が上述の様な外国語を読み、考え、まとめ、ディベートし、プレゼンし、レポートし、調査するという活動を行うための道具として使用されるのです。

 

外国語学部で学ぶことの本質

専門性の高い地域研究と言語研究についての解説は後程行うとして、先に外国語学部で学ぶことの本質をご紹介します。

外国語学部では、外国語を学び、外国語で情報を収集し、外国語で考察し、外国語でアウトプットすることを身に着けていきます。

この過程の中で専門となる地域研究と言語研究の各分野の文献研究などを行います。

地域研究では専攻分野の歴史、地理、政治、経済、文学などを、言語研究では言語学を深めていきます。

つまり、日本の文学科、歴史学科、地理学科、政治学科、経済学科、教養学科などで深める内容を外国語で深めていくイメージです。

そのため、インプット、考察、アウトプットを外国語で行うこととなり、その内容についてのディベートやディスカッションを外国語で行う授業が多いです。

つまり、外国語学部では社会人になっても必要な情報収集から考察、議論、アウトプットまでを行うという点で非常に有用な勉強をすることができ、さらにそれを外国語を用いて行うことで、高度な外国語能力を養うことができる学部だと言えます。

その点で社会に出てもその経験が非常に役に立つ学部なのです。

 

地域研究とは

地域研究とは、自分が所属している専攻学科の地域を研究する学問です。

例えば、政治、経済、歴史、文化(芸術・音楽等)、地理、文学などを指します。

簡単に言えば、日本の政治学科、歴史学科、地理学科、国文科などで学ぶことと同じようなことを専攻地域ごとに学ぶイメージです。私の場合、最終的に「ラテンアメリカの政治」を研究しました。

一般的に1年生、2年生、3年生では、歴史学、政治学、経済学等の基礎を学びます。マクロ経済がどうこう、新自由主義がどうこう、など、理論を中心に学びます。そして、3年生、4年生では1・2・3年生で学んだ理論を基に専攻地域の地域研究(実際その地域ではどうなのか)を研究します。

この3・4年生で研究する地域研究ですが、当然のように原書購読(外国語文献を読み解く)を行います。また、現地に行って調査を行うフィールドワークも重要な調査方法です。フィールドワークで現地でインタビューしたり、実際に自分も参加したりして研究資料を集めます。

つまり、この原書購読やフィールドワークが滞りなくできるように準備するのが、1年生、2年生、3年生の語学の授業だと言えます。

 

※地域研究の雰囲気を知るならこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

言語研究とは

地域研究と並んで外国語学部のメインテーマとなる学問が言語研究です。

言語研究では主に言語学を研究します。

言語学は語学学習とはまったく異なるもので、大別すると、

①言語の構造や音声など、言葉自体を研究するもの 

②言葉と社会とのつながり(歴史的・現在)を研究するもの

の2つの分野があります。

①の文法や言葉の構造を勉強する言語学の例として、文法構造や前置詞(atとかon)、名詞、動詞などの特定の品詞などの研究を行います。この言語学の理論を用いて、日本語の構造なども考えることができます。

※言葉の構造についての学びはこんな感じです

日本語の「は」と「が」の違いって? - すみくにぼちぼち日記

 

②の社会とのつながりを学ぶ社会言語学の例としては、例えば「何故英語はフランス語の影響を受けているのか」などがテーマとなります。

※社会言語学の一例はこちら

英語の語彙は何故多いのか-英語とフランス語の関係から考える - すみくにぼちぼち日記

 

このように、言葉の構造や言葉の変遷、周辺言語との関わりなどを学ぶのが、言語研究の分野です。

 

※一度言語学を学んでみたいという場合にはこちらの本がお勧めです。 

言語学が好きになる本

言語学が好きになる本

  • 作者:町田 健
  • 発売日: 1999/01/01
  • メディア: 単行本
 

 

 

外国語学部の就職について

外国語学部の就職先は通訳、翻訳家、CA、アナウンサーの4つというイメージがありますが、実際はそんなことはありません。一説によると、外国語学部出身でも専門知識を仕事で使用しているのは数パーセントだそうです。

私の学科は全員で50名くらいだったのですが、通訳、翻訳家、CA、アナウンサーは確かにいますが、1人ずつ位でした。

外国語学部の出身でも商社やメーカー、銀行に勤める人もいますし、職種も営業、総務から工場管理まで様々です。ですので、就職先はあまり気にせず、興味がある学部を選ぶと良いかなと思います。

 

※英語を生かせる仕事はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

英語は高校生の間に話せるようになるのが理想

英語が得意な高校生におすすめしたいのが、英語を話せるようになるのは高校生のうちが良いということです。

多くの場合、高校では読み書きとリスニングを頑張って、話す練習をしないことが多く、大学に入ってから話す練習をする学生が多いのですが、言語習得は「若ければ若いほど言語習得が早い」といわれています。ですから、高校生の間に英語を話す練習を沢山するのが英語習得の為の近道です。

最近ではDMM英会話 などのオンライン英会話教室でも質のいいレッスンを受けることができますので、是非活用してみてください。

 

※高校生におすすめのオンライン英会話の比較記事はこちら

classroom.hatenablog.com


 

高校生の間に英語を話せるようになっておくことで、大学の勉強で「英語を使った勉強ができるようになること」や「英語以外の言語を習得できること」、「英語を使いながら海外で活動できること」など、英語を習得する時間を他の活動に充てることができ、大学の活動や研究を一段階高めることができるようになります。

ですから、英語が得意であれば是非英語を話す練習に力をいれて高校生活を送ってみてください。

 

※英語を話せるようになるための練習方法はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

受験勉強にはスタディサプリがおすすめ

自宅で勉強しているけどはかどらない、学校の勉強で分からないことがある、もっと先の単元まで先取りしたいという場合には、スタディサプリ というサービスがおすすめ。

スタディサプリは『ドラゴン桜』にも登場した学習ツールで、好きな時に、自分が勉強したい単元をじっくり学ぶことができるおすすめなサービスです。

私自身、実際に使ってみて、分かりやすい授業を何度も繰り返し聞くことができ、予習復習に最適なサービスだと感じています。

スタディサプリは苦手克服にも得意を伸ばすのにもとてもおすすめですので、是非一度無料体験にチャレンジなさってみてください。

 

※スタディサプリホームページ

 【スタディサプリ】動画授業で苦手を克服

 

※スタディサプリの感想はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

終わりに

この記事では、外国語学部は意味がないのかについて考察しました。

外国語学部では専攻言語を用いて専攻地域の文化や歴史、政治、経済などを学ぶ地域研究と、言語の構造や言語と社会のつながりを学ぶ言語研究の2つの分野のスペシャリストを目指す学部です。

やりがいもあり面白い勉強ができますので、外国語学部に興味があるという方は是非外国語学部がある大学のオープンキャンパスなどに参加なさってみてください。

 

※東大生のオンライン家庭教師「スタディコーチはこちら」

classroom.hatenablog.com

  

※留学の魅力についてはこちら

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※留学と語学レベルの関係についてはこちら
sumikuni.hatenablog.com

 

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