スペイン語能力を確かめるためのテストにDELEという国際的な試験があります。DELEはA1からC2までのレベルがあり、スペイン語を始めてすぐに目指すこととなるのがDELE A1という入門レベルの試験です。
この記事では、DELE A1の試験勉強の方法とおすすめな問題集をご紹介します。
DELE A1 独学の勉強法とおすすめ問題集-スペイン語基礎のテキストと過去問を繰り返し勉強する
DELE A1の試験は、スペイン語入門レベルの試験で、簡単なあいさつや自己紹介などができるレベルのスペイン語が求められるテストです。
リーディング・ライティングとリスニング・スピーキングの2つのパートに分かれており、特に動詞の活用や基礎文法をしっかりと覚え、また、問題文が結構長めなので、長いスペイン語に対する免疫力を付けるのが大切です。
DELE A1を取得するためには、この2つのパートそれぞれの試験に合格することが必要です。リーディング・ライティングパートで30点、リスニング・スピーキングパートで30点を獲得するのが合格ラインです。
リーディング・ライティング
読解:45分、25点
記述表現:25分、25点
リスニング・スピーキング
リスニング:20分、25点
スピーキング:10分、25点(準備時間10分有)
DELE A1 出題範囲
DELE A1で求められるレベルは、簡単な自己紹介や会話、趣味や家族構成などの簡単な内容について質問をしたり応えることができるレベルです。
例えば、
「Mi nombre es~.(私の名前は~です。)」
「Yo soy de Japón.(私は日本出身です。)」
などの表現が分かったり、自分で作れるという状態を指します。
覚えておく必要がある時制としては、直接法現在形の知識です。稀に説明文で未来形が使われることがありますが、自分で使えるまでの知識は必要とされていません。
目的格代名詞は、まれにmeやteが出てきますので、意味を確認しておく必要があります。lo, la, le, se等は覚えていなくても支障はありません。
命令形はTareaの説明文で出てくることがありますが、自分で使いこなせなくても大丈夫です。
※DELE A1問題のサンプルはこちら
https://examenes.cervantes.es/sites/default/files/DELE-A1_v2020_Modelo0_0.pdf
DELE A1 勉強法
ここからはDELE A1合格に向けた勉強方法をご紹介します。
勉強方法は下記の5つです。
・現在形の活用を覚える
・基礎文法を覚える
・語彙を増やす
・リスニングを練習
・自己紹介など会話の練習する
現在形の活用を覚える
まず、スペイン語の基礎であり、一番重要なことでもある動詞の活用を覚えます。動詞の活用は、直説法、接続法、命令形と別れており、直説法に現在、点過去、線過去、未来、過去未来などの形が、接続法に現在、過去などの形があるのですが、DELE A1で必要なレベルは直説法現在形です。ですので、直説法現在形をしっかりと覚えましょう。
直説法現在形だけでもar動詞、er動詞、ir動詞の3つの基本的な規則動詞と様々な不規則動詞があるので、覚える量は中々多いです。
覚え方は、まず規則動詞の活用をしっかりと覚え、続いてよく使用される基本的な不規則動詞の活用を覚えます。
規則動詞の活用は1つの動詞をリズムで覚えます。
例えばar動詞はHablar(話す)で活用を覚えます。
「Hablo、Hablas、Habla、Hablamos、Hablais、Hablan」のセットで時間があるときには常に活用を口に出してリズムを身につけます。
同様に、er動詞は「Comer(食べる)」、ir動詞は「Vivir」で活用を覚えます。
この3つをしっかり覚えれば、あとはこの活用を別の動詞に当てはめるだけで活用ができるようになります。まずはこの3つを覚えて、新しい動詞が出てくるたびに活用を何度も練習してみてください。
不規則動詞は、よく使う動詞を集中して覚えます。「Ser」、「Estar」、「Ir」、「Saber」、「Hacer」、「Venir」、「Conducir」、「Conocer」はしっかりと覚えておきましょう。
基礎文法を覚える
スペイン語は活用を覚えれば、会話をすることができる言語です。ですので、まずは活用をしっかりと覚えることが大切。
そして活用が身についてきたら、基礎文法を勉強します。
形容詞と名詞の性数一致、疑問文の作り方、アクセント記号のつけ方、発音規則、冠詞、主語の省略、Ser動詞とEstar動詞の違いをしっかりと覚えます。
スペイン語の文法を勉強する参考書としては『ニューエクスプレスプラス スペイン語』がおすすめ。
非常に分かりやすく文法がまとめられており、各単元ごとに会話の本文があるので、文章の中で文法を理解できます。入門書としてはとてもおすすめ。
言語を始めるなら、どの言語においてもニューエクスプレスシリーズは大人気ですので、是非『ニューエクスプレスプラス スペイン語』を使って勉強してみてください。
語彙を増やす
動詞の活用と文法を勉強すると同時に語彙を増やしていきます。
文法書に掲載されている新出単語を覚えていくのが一番重要な単語の勉強方法です。
先ほどご紹介した『ニューエクスプレスプラス スペイン語』で出てくる単語をしっかりと覚えます。
ニューエクスプレスの単語を覚えたら、『スぺ単』という単語帳で単語量を増やすのがおすすめ。
私も学生時代に使っていたのですが、このスぺ単をしっかりと勉強すれば、スペイン語での日常会話や少し難しい会話も問題なくできるようになるくらい、必要な単語が網羅されています。
単語量を増やしたいという場合にはぜひスぺ単を試してみてください。
リスニングの練習
DELE A1のリスニング対策としては、スペイン語に慣れることが大切。
まずは文法書としてご紹介した、『ニューエクスプレスプラス スペイン語』のCDを聞きながら、毎日音読するのがおすすめです。
音読をすると、口を動かすため、頭に音が残りやすいですし、CDを聞くことでスペイン語の音やリズムに慣れることができるようになります。
慣れてきたら聞いた音を文字に起こす「ディクテーション」や聞いたことを何も見ずに発音する「シャドーイング」をして、スペイン語に慣れる練習をするのがおすすめの勉強方法です。
DELE A1のリスニングの練習はこの方法が一番おすすめです。
自己紹介など会話の練習をする
DELEは読む、書く、聞く、話すの4技能を測定するテストですので、会話の練習も大切です。
まずはスペイン語で自己紹介ができるように、名前の言い方、好きなものの言い方、勉強しているものなどをスペイン語で言えるように作文をし、繰り返し練習しましょう。
また、オンライン語学教室などでスペイン語会話をするのも練習に最適。場数を踏むという意味では少なくとも3回くらいは練習してみるのが良いのかなと思います。
最近ではオンライン英会話教室がリーズナブルな価格で質の高いオンラインのレッスンを用意しており、オンライン教室を利用することで、A1対策もしっかりと行うことができます。
中でもスペイン語を勉強したいと思ったときにはベルリッツやワンズワードオンラインというオンライン教室がおすすめ。
フリー会話だけでなく、文法や読解などのコツ、リスニングの練習など、目的に合ったレッスンをして頂くことができます。
どちらも無料体験レッスンが可能ですので、是非一度無料体験レッスンを試してみてください。
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DELE A1 おすすめ問題集
文法や単語、リスニングなどの練習をしながら、実戦形式の問題集に取り掛かります。
おすすめ問題集はDELEの公式問題集『Preparacion DELE』という問題集です。
DELEを受ける場合に必ずと言ってよいほど使用される問題集で、DELEの雰囲気そのままの生きた問題を練習することが可能です。
また、CDもついているので、リスニング対策もできるのが嬉しいところ。
一通り文法や単語を勉強したら、こちらの問題集を3回り解いてみてください。また、問題集にわからない単語や文法が出てきた場合はその都度覚えるようにすると良いかなと思います。
Preparacion DELE: Libro + audio descargable - A1 (Edicion 2020)
- 作者:Hidalgo, Andrea Fabiana
- 発売日: 2020/03/18
- メディア: ペーパーバック
※スペイン語のおすすめ教材解説はこちら
終わりに
この記事では、スペイン語の4技能を測定するのに最適な試験DELEのA1レベルに挑戦するときの勉強方法をご紹介しました。
DELE A1で求められるレベルは、簡単な自己紹介や会話、趣味や家族構成などの簡単な内容について質問をしたり応えることができるレベルです。
対策は、直説法現在形までの活用を覚える、基礎文法を覚える、語彙を増やす、リスニングと音読の練習をする、自分で自己紹介ができるよう会話練習をする、という5つの練習をするのがおすすめ。
DELE A1はスペイン語の基礎力をつけるのにとてもおすすめな試験ですので、是非合格に向けて勉強してみてください。
※DELE A2の勉強法はこちら
※3か国語話すための練習方法はこちら
※スペイン語と英語の比較記事はこちら