パクス・ロマーナ最盛期に活躍したローマの五賢帝は、世界史の試験に必ずと言っていいほど出題される有名で重要な人物。
一方で、実際にどのようなことを行ったのかまでは知らないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、五賢帝がどのようなことを行ったのか、また、五賢帝の覚え方をご紹介します。
- ローマの五賢帝時代とは-五賢帝の名前や順番, 語呂合わせと覚え方, 特徴, 行ったことを紹介
- パクス・ロマーナとは
- 五賢帝の名前とやったこと
- 五賢帝の順番の覚え方と語呂合わせ
- 自宅学習ならスタディサプリがおすすめ
- 終わりに
ローマの五賢帝時代とは-五賢帝の名前や順番, 語呂合わせと覚え方, 特徴, 行ったことを紹介
ローマの五賢帝は、高校の世界史の授業で必ず出てくる、ローマ帝国期の偉人です。
五賢帝はパクス・ロマーナの最盛期に活躍した皇帝たちで、第12代皇帝ネルヴァから第16代皇帝マルク・アントニヌス・アウレリウスまでの約84年間が五賢帝の時代です。
ネルヴァ(在位96年-98年)
トラヤヌス(在位98年-117年)
ハドリアヌス(在位117年-138年)
アントニヌス・ピウス(在位138年-161年)
マルクス・アントニヌス・アウレリウス(在位161年-180年)
パクス・ロマーナとは
パクス・ロマーナの最盛期に活躍した五賢帝ですが、そもそもパクス・ロマーナとは何でしょうか。
パクス・ロマーナはラテン語で「ローマの平和」という意味で、ローマ史の中で安定した時代だったといわれる約200年の期間を指す言葉です。
紀元前27年にプリンキパトゥスの創始者アウグストゥスがローマ皇帝として即位したことに始まり、最後の五賢帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスが死去した180年までの期間をパクス・ロマーナと呼びます。
パクス・ロマーナの200年ほどの期間の間にローマ帝国は最大の領土を獲得し、人口は最大で7000万人にも達したといわれています。
※ローマの歴史の解説はこちら
五賢帝の名前とやったこと
パクスロマーナの最盛期に活躍した五賢帝ですが、実際にはどんなことを行った人々だったのでしょうか。
ネルヴァ(在位96年-98年)
第12代皇帝で、あのネロ帝にも仕えたことのある皇帝。
元老院によって皇帝に推挙された皇帝で、65歳で皇帝になりました。
即位後、15か月で病没。軍の実力者であった将軍トラヤヌスを後継者に指名しました。ネルウァ=アントニヌス朝の始祖です。
ちなみに、文献によってネルウァと書かれていたり、ネルヴァと書かれていたりしますが、学校で習う表記を使うのがおすすめです。
トラヤヌス(在位98年-117年)
ローマ出身ではなく、属州出身として皇帝となった初めての人物。 属州ヒスパニア、現在のスペイン出身の皇帝です。
帝国内の公共施設の強化と領土の拡大し、ダキア(現在のルーマニア)とメソポタミアを属州とした結果、ローマ帝国史上最大の領土を築き上げました。
トラのように強いからトラヤヌスなんですね。
トラのように強いトラヤヌス=ローマ最大の版図です。
ちなみに、この時代に沢山のローマ人がダキアに入植したため、東欧の国で唯一ラテン語の派生語であるルーマニア語が誕生しました。ルーマニアを「Romania」とつづるところを見てもローマとの深い関係を読み取ることができます。
※ルーマニア語の兄弟ロマンス諸語についてはこちら
ハドリアヌス(在位117年-138年)
トラヤヌス帝による帝国拡大路線を放棄し、現実的判断に基づく国境安定化路線へと転換した皇帝です。
官僚制度の確立と行政制度の整備、法制度における改革など、国の安定に努めました。
鳩のように優しいハドリアヌス=国の安定を目指すです。
また、各地に防壁を築いたことでも有名で、ブリタニアの「ハドリアヌスの壁」が良く知られています。
アントニヌス・ピウス(在位138年-161年)
大きな戦争が無く、最も平穏を維持した治世。属州での問題はそれぞれの属州総督に一任され、この責務の見返りとして強い統治権を認められ、その後この統治方法が踏襲されていきました。
マルクス・アントニヌス・アウレリウス(在位161年-180年)
哲人皇帝と呼ばれたのがマルクス・アウレリウス・アントニヌスです。禁欲主義を唱えるストア派の哲学者です。ギリシア語で『自省録』という作品も残しました。
『自省録』は、その名の通り、自身の思索や内省の言葉を日記のように書きとめた本。ローマ軍最高司令官として戦場から戦場へ走り回るなか、戦いと戦いの合間を縫って自身の内面に問いかけながら書き記された本だといわれています。
五賢帝の順番の覚え方と語呂合わせ
最後にご紹介するのが、五賢帝の順番の覚え方。
語呂合わせで覚えます。
「寝るトラは余る」
と覚えましょう。
ねる:ネルヴァ
とら:トラヤヌス
は:ハドリアヌス
まる:マルクス・アントニヌス・アウレリウス
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終わりに
この記事では、パクスロマーナの時代に活躍した五賢帝、ネルヴァ、トラヤヌス、ハドリアヌス、アントニヌス・ピウス、マルクス・アントニヌス・アウレリウスについてご紹介しました。
五賢帝は「寝るトラは余る」で覚えれば順番もしっかり覚わるかなと思いますので、是非語呂合わせで覚えてみてください。
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