順列とは、物を一列に並べるときの並べ方が何通りあるのかを数えることができる仕組みのこと。
高校数学で初めに習う単元であり、特に重要な考え方です。
この記事では、順列について、順列がどのようなものなのか、また、順列の公式の意味や計算方法などをご紹介します。
- 順列とは 公式, P, 計算方法-順列・円順列、重複順列の違いも解説
- 順列とは
- nPr-n個からr個並べる順列の公式
- n!(階乗 !)-n個全てを並べる順列
- (n-1)!-円順列
- n^r-重複順列
- 自宅学習ならスタディサプリがおすすめ
- 終わりに
順列とは 公式, P, 計算方法-順列・円順列、重複順列の違いも解説
順列は高校数学で最初に学ぶ「場合の数」の一つの分野で、物を一列に並べるときにその並べ方が何通りあるのかを計算する方法です。
高校の初期に学ぶ数学でありながら、大学入試では必ずと言って良いほど出題され、就職試験やSPI(就活時に課される試験)にも頻出するなど、人生の節目節目で必要となる知識でもあります。
この記事では、
・順列とは何か
・順列の公式と計算方法
・円順列
・重複順列
という4つについて解説していきたいと思います。
順列とは
順列は、「異なるn個のものを一列に並べる』場合の数のことをいいます。
つまり、物を並べるときに、何通りの並べ方があるかを考えることの考え方を順列と呼びます。
順列には、
n個からr個選んで並べる場合=nPr
n個全てを並べる場合=n!
円順列=(n-1)!
n種類のものを重複を許してr個並べる重複順列=n^r
という4つの種類があり、ここからは、それぞれの式の意味を考えていきたいと思います。
nPr-n個からr個並べる順列の公式
n個あるものからr個選んで並べる場合の順列の公式は大文字のP(Permutation)を使って表します。
異なるn個から、r個を選んで並べるときに使える公式で、
nPr
となります。
例えば、Aさん、Bさん、Cさん、Dさんの4人から3人選んで並ぶときのパターンを計算したいときは、
4P3
となります。
計算方法
計算方法は、
nPrの場合、n×(n-1)×(n-2)×…×(n-r+1) のように、
nから1ずつ少ない数をかけていくのをr回繰り返します。
例えば、5P3なら、「5x4x3」
100P4なら、「100×99×98×97」
と、100から1ずつ少なくなっていく掛け算を4回繰り返すことになります。
公式の意味
順列の公式がnPrだということが分かりました。
それでは、このnPrの意味はどのようなものなのでしょうか。
先ほどの解説のように、例えば、異なるn個が、A、B、C、Dの4つでそこから3つを選んで並べるときは、
1つ目:AかBかCかDの4通りからAを選ぶ
2つ目:BかCかDの3通りからBを選ぶ
3つ目:CかDの2通りからCを選ぶ
と言ったように、1つ目の選択肢がn個(4個)、次は一つ目より1個少なくなった3つの選択肢、そして3つ目は2つ目の選択肢から1つ少なくなった2つの選択肢となることが分かると思います。
これを選ぶ個数分(r個分)繰り返すのが、n個からr個とって並べたときの順列なのです。
この場合は、4x3x2通りの並べ方があるといえます。
これを式に表したのが
nPr
です。
n!(階乗 !)-n個全てを並べる順列
ちなみに、n個のものを全て並べるという時は、n! (nの階乗)となります。
つまり、4つのもの(A、B、C、D)を全て並べる時、
1つ目:AかBかCかDの4通りからAを選ぶ
2つ目:BかCかDの3通りからBを選ぶ
3つ目:CかDの2通りからCを選ぶ
4つ目:Dを選ぶ
となり、
4×3×2×1=4!となることが分かるかなと思います。
つまり、全て並べる時はnPnとなるので、
n×(n-1)×(n-2)×(n-3)・・・3×2×1という計算となり、nから1ずつ少ない数をかけていくのをn回繰り返すこととなるのです。
(n-1)!-円順列
円順列という順列は、並べる時に円形に並べる順列です。
円順列の場合、円なので、上の図のように、同じA-B-Cという並べ方が3パターン、A-C-Bという並べ方が3パターンできます。
つまり、A-B-C、B-C-A、C-B-Aの3つと、A-C-B、C-B-A、B-A-Cの3つです。
しかし、円の形に並んでいるので、Aの位置が何処にあったとしても、本質的に上の1の行の並び順はA-B-C、下の2の行の並び方はA-C-Bとなっていることが分かると思います。
言い換えると、角度を変えて、Aを上にした状態で眺めるとA-B-CもB-C-AもC-B-Aも同じ並び順になり、A-C-BもC-B-AもB-A-Cも同じ並び順になります。
ですので、円順列では、同じ順序のものは1つとみなして、パターンを考えることとなります。
この場合、Aを一番上で固定した場合の並び順のパターンを数えることとなるので、
A-B-CまたはA-C-Bの2通り。
つまり、Aの順列は考える必要が無く、BとCの順列を考えればよいので、BとCを全て並べる順列となり、先ほど学んだように階乗を使うことができるようになります。つまり、これを式に表すと、2!です。
これを公式にすると、n個のものを円に並べるときに、うち1つは先頭に固定して、残りの並べ方を考えるので、円順列の式は
(n-1)!
となるのです。
n^r-重複順列
最後は重複順列を考えてみたいと思います。
重複順列は、同じものを何度も選んでいい場合の順列のことです。
たとえば、AとBの2つから重複を許して3個選ぶ時の順列というもの。重複を許すというのは、使っても無くならない場合ということなので、個というよりは種類というイメージです。
5個のお菓子から3個を選んで並べると、並べているうちになくなっていきますが、5種類のお菓子から3種類を選んで並べても、チョコ・チョコ・飴、キャラメル・チョコ・飴、の様な概念の並び替えになるので、物質自体は減っていかないというイメージです。
さて、AとBから重複を許しながら3つ並べるので、
AorB-AorB-AorB
という選択肢となります。
つまり、2×2×2通りの8通り。
この2×2×2を簡単にするために累乗を使って表すことができます。
よって、この場合は2^3(^は乗の意味)です。
式にすると、n種類のものをr個並べる場合の重複順列は
n^r
となるのです。
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ここまで、数学の「順列」についてご紹介してきました。
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終わりに
この記事では、高校数学で学ぶ「順列」について解説しました。
順列は、大学入試試験にも頻出の単元で、大人になった時の就職試験や転職の試験でもよく出題される問題ですので、是非しっかりと勉強してみてください。
n個からr個選んで並べる場合=nPr
n個全てを並べる場合=n!
円順列=(n-1)!
n種類のものを重複を許してr個並べる重複順列=n^r
という式がありますが、覚える際には意味と図をイメージするのがおすすめ。しっかりと意味を考えながら順列を勉強なさってみてくださいね。
※自由落下についての解説はこちら