力について考えるときに「摩擦力」を考慮しなければならないことがあります。
この記事では、摩擦力をご紹介します。
摩擦力とは? 求め方と単位-静止摩擦力, 限界値, 動摩擦力の計算方法を紹介
摩擦力とは、物体に力を加えた時に、加えた力と反対方向にかかる力で、物体が床との摩擦によって受ける力のことを指します。
摩擦力には、静止摩擦力、最大静止摩擦力、動摩擦力という3つの摩擦力があり、それぞれ下記の公式で求めることができます。
静止中の摩擦力:R=F
最大静止摩擦力:Rmax=μ0N
動摩擦力は:R'=μ'N
摩擦力とは
摩擦力は物体に力を加えた時に地面との間に生まれる抵抗のことを指します。
上の図では、物体には床から上に垂直抗力Nが発生しているのと同時に、左から右に押す力Fが生じています。
この物体を押す力Fに対して反対方向に働く力R(Resistance )が摩擦力です。
静止摩擦力とは
上の図の物体は静止しているため、この静止している時の摩擦力を「静止摩擦力」と呼びます。
物体が止まっている時には、時の力のつり合いが発生しますが、この時の力のつり合いは、
①水平方向:F=R
②鉛直方向:N=mg
の2つが成り立っています。
例えば80Nで左から右へ物を押して動かない場合には、静止摩擦力は80N、50Nで押した場合には静止摩擦力も50Nとなります。
つまり、静止摩擦力は力を加えても物が動かない場合に、その時に加えられた力の大きさによって値が変化するということができます。
※力のつり合いについての紹介はこちら
最大静止摩擦力(限界値)の公式
物は静止摩擦力が働いている場合には押しても動かないのですが、押す力を増やしていくことでいつか物が動くことになります。
この物が動く限界の値を最大静止摩擦力と呼びます。
最大静止摩擦力は
Rmax=μ0N
最大静止摩擦力=摩擦係数x垂直抗力の大きさ
で計算することが可能です。
μ0は「ミュー」と読み、「静止摩擦係数」を表しています。
例えば、N=mg=200Nで、静止摩擦係数μ0が0.5の場合、
Rmax=μ0N=0.5x200=100
つまり、F=100N以上で力を加えると物体が動き出すということです。
動摩擦力の計算式
物体が動き出してからの摩擦力は、「動摩擦力」といいます。
動摩擦力は、静止摩擦力とは異なり、大きさは常に一定です。
動摩擦力の計算式は、
R'=μ'N
動摩擦力=動摩擦係数×垂直抗力の大きさ
で表すことができます。
ちなみに、静止摩擦係数のμ0と動摩擦係数のμ'は形は似ていますが、別のものです。摩擦を扱う場合は物体が止まっているのか、動いているのかをしっかりと把握して考えることが大切です。
摩擦力のグラフとまとめ
摩擦力というのは、その時その時で値が変わる力です。
静止中は押す力の大きさに合わせて摩擦力も上がっていきますが、限界値であるRmaxに到達すると物が動き始めます。
この最大静止摩擦力を越えると摩擦力は一定となるという性質を持っており、この時の摩擦力を動摩擦力と呼びます。
静止中の摩擦力は、R=F
最大静止摩擦力は、Rmax=μ0N
動摩擦力は、R'=μ'N
と表すことができ、この3つの式をしっかりと区別して摩擦力を考えることが大切です。
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この記事では、物理の摩擦力についてご紹介しました。
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終わりに
この記事では、摩擦力について、3つの摩擦力と式の作り方方をご紹介しました。
摩擦力には、静止摩擦力、最大静止摩擦力、動摩擦力の3つの種類があり、それぞれこのなる特徴を持っているのでしっかりと覚えることが大切。
静止中の摩擦力:R=F
最大静止摩擦力:Rmax=μ0N
動摩擦力:R'=μ'N
という3つの式をしっかりと理解しながら問題を解いて練習なさってみてください。
※運動方程式についての紹介記事はこちら
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