文系人気学部の代表格である商学部。
大学選びの時には多くの高校生が商学部を候補にします。人気がある一方で、意外と分かりにくいのが商学部の研究対象。
この記事では商学部がどのような勉強をするのかをご紹介します。
- 商学部と経済学部の違いとは-企業内のモノとカネの動きに着目する商学, 国や世界視点の経済学
- 商学部とは-会計・ファイナンス・マーケティングを磨く
- 商学部で経済学部の, 経済学部で商学部の勉強は可能か
- 商学部、経済学部では数学が必要か
- 商学部と経済学部の就職動向
- 商学部と経済学部がある大学
- 受験勉強にはスタディサプリがおすすめ
- 終わりに
商学部と経済学部の違いとは-企業内のモノとカネの動きに着目する商学, 国や世界視点の経済学
商学部は企業内のモノとカネの動きに注目する学部です。
具体的には、商学部は「マーケティング」「会計」「ファイナンス」といった、製品、お金、サービスの流れを研究する学部。
同じモノとカネの動きに注目する学部の中でも経済学は「国をどう豊かに発展させるのか」、「貧困問題をどのように解決するのか」、「国家間取引の利益をどのようにすれば最大化できるのか」などのより大きな視点で市場にアプローチする学問です。
商学部は、より具体的な例を用いた実用的な知識やノウハウに興味があるという場合におすすめな学部です。
商学部とは-会計・ファイナンス・マーケティングを磨く
商学部では実際に商いをする上で必要な実学の部分に重点が置かれています。
企業運営の究極的な目的はモノやサービスを提供し利益を得ることです。モノやサービスの提供と利益の確保のことを「商い(ビジネス」)と呼びますが、ビジネスにおいては、まず資金を集め「ファイナンス」、お客さんへの価値の提供を考え「マーケティング」、そして企業活動の実績を評価する「会計」という流れで活動が進んでいきます。
このファイナンス、マーケティング、会計の3つの分野を重点的に研究するのが商学部です。
会計学とは
会計というと真っ先に簿記を思い浮かべます。
会計の目的と言うのは、企業の経済活動を貨幣額などにより数値化して測定(簿記)し、その記録を財務諸表等の報告書にまとめ、会社の方向性を決めるための検討材料にすること。会計学は、一連の流れについて研究することを目的とした学問の事を指します。
会計は大きく「管理会計」と「制度会計」に分けることができます。
管理会計は会社の方向性を決定するときに用いる会計のことで、いわば内部向け資料のこと。会社の設備投資をどうするか、利益確保の為のプロモーションをどうするかなどはこの管理会計を基にして考えることになります。
一方で、「制度会計」は会社が外に公開する会計の事を指します。制度会計は、株主などのための資料として公開される財務会計と、税金を払うための資料である税務会計の2つに分類されます。
会計は、会社の企業活動や業績を数値として記録することで、会社が今後どのような動きをとるのがいいのかを分析したり、より多くの株主に出資してもらうためにはどのような取り組みを行えばよいのかなどを考えるための資料を作るために用いられる成績表のようなものだと言うことができます。
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マーケティングとは
マーケティングというのは、自社のサービスや製品を市場に新規投入したり浸透させたりするために行う市場調査したり、広報したりすることを指します。
マーケティングは大きく3つの段階に分けることができます。
一つ目がマーケティングリサーチ(市場調査)、二つ目は広告宣伝活動、そして三つ目が効果の検証です。
私たちがマーケティングと聞いて最初に思いつくのがマーケティングリサーチです。
例えば、「Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つのお視点から市場を分析するフレームワークである3C分析」や、「自社の強みと弱み市場の機会と脅威を分析するSWOT分析」、「Product、Price、Place、Promotionの市場戦術を考える4P」などがマーケティング分野で特に有名なアプローチです。
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ファイナンスとは
ファイナンスというのは、「財政・金融」のことを指します。転じて、「会社を経営するためのお金の流れの管理すること」です。
特に会社の方針などを決める際に現状の資金繰りの状態と資金調達の方法を分析することは会社経営では非常に重要な業務。その際にファイナンスを軽視してしまうと、どんぶり勘定の経営となり、最悪の場合「資金繰りが悪化し倒産」という事態に陥ってしまうこともあります。
会社経営の要ともいえる「お金の動きを管理すること」を学ぶのがファイナンスです。
※経営学部と商学部の違いはこちら
商学部で経済学部の, 経済学部で商学部の勉強は可能か
商学部や経済学部に入って双方の科目を学べるかですが、基本的に学べる環境が整っている場合が多いです。
ただ、主として学ぶことは所属学部・学科の学問となります。
私も経営学の修士課程に通いましたが、国際経済や開発経済など、経済学の授業も多く履修しましたし、ファイナンスなどの商学部系の授業も履修することができました。
経済学部、商学部、経営学部は異なる分野を学びながらも互いに密接に関係しあっている学問ですので、それぞれの学問の基礎はどの学部に入っても学ぶことができる場合が多いです。
どの学部にも興味があるという場合には、大学のカリキュラムを確認して、自分が興味があることがすべて学べそうな学部を選ぶと良いかなと思います。
商学部、経済学部では数学が必要か
商学部、経済学部は文系の高校生に選ばれることが多い学部ですが、気になるのは数学を使うのかというところ。
単純化して言うと、「商学部は数学ができなくても大きな問題ないのですが、経済学部は数学ができたほうが良い」です。
特に経済学部は数学をすごく沢山使います。高校数学であれば微分積分までは理解しておいたほうがいいです。
私は高校時代数学2Bのテストで100点中1点を取ったことがあるくらい数学が苦手なのですが、大学院の経済学の授業では微分積分が分からずに苦労しました。
大学で経済学部を希望している場合は、受検で数学を選ぶようにすると良いかなと思います。
商学部と経済学部の就職動向
商学部と経済学部の就職動向ですが、各大学の就職実績を見ると、どちらも製造業、金融、商社、広告、建設など幅広い就職をしていることが分かります。
また公務員試験を受検したり、税理士や会計士を目指す学生も多いです。
商学部と経済学部がある大学
法・経・商と言われるくらい人気な商学部。
商学部は各県に沢山大学があります。
各県の国公立大学や主要私立大学ではこれらの学問を学べる環境が揃っていると思いますので、是非一度調べてみてください。
また、一部の大学では経済学部に経済学科と経営学科が準備されていることもあったり、商学部の勉強を経営学部で学ぶことができる大学もあります。
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受験勉強にはスタディサプリがおすすめ
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終わりに
この記事では商学部の研究内容、数学が必要か、就職、設置されている大学などについてご紹介しました。
商学部は企業内のモノとカネの動きに注目する学部です。
企業の動きをお金の側面から学んでいきたいという場合におすすめな学部ですので、興味があるという場合は是非商学部がある大学のオープンキャンパスなどに行ってみてください。
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