すみくにぼちぼち日記

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海外営業の仕事内容とは-日本における海外営業員の役割と仕事(メーカー営業を例に)

英語や外国語を使って仕事をしたいと思ったときに候補に挙がる職種の一つに海外営業があります。

海外営業というと、海外に対して物を営業するという漠然としたイメージは湧きますが、実際どのような仕事を行うのかはよく分からない職種でもあります。

今回はそんな海外営業という仕事についてご紹介します。

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海外直販先への営業活動

海外営業でのメインの仕事となるのが、実際の営業活動です。

海外展開が進んでいる企業の場合、既に販売子会社による販売網が世界に張り巡らされていることもありますが、その場合でも、市場の規模や地理的な理由により日本から営業を行うこともあります。

例えば、私は入社後海外営業として中南米を担当していました。主にチリ、ペルー、エクアドルボリビアウルグアイなど、ブラジルやメキシコの販売子会社がカバーできない地域への営業を行っていました。

営業活動は日本の営業活動とは異なり、毎日の様にユーザーへの訪問を行うことは不可能です。ですから、基本的には代理店を各地域に持ち、その代理店とやりとりや販売戦略の立案、市場調査などを行います

必要に応じて海外出張という形でユーザーを訪問、サポート、製品の紹介を行います。私は年に5回ほど南米へ行っていました。1回の出張は1-2週間ですので、年の1/3くらいは海外出張を行っていた感じです。

 

※海外出張の持ち物一覧はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

現地法人(海外子会社)の管理

海外に販売子会社や製造子会社などの現地法人がある場合、その管理を行います。

日本から担当先の国への製品の販売価格を決定したり、製品を輸出する際の物流業者の選定を行ったり、国内から現地法人へ出張する出張者の出張準備を行ったりが主な仕事となります。

海外現地法人の社員にとって、本社の意向はとても重要です。海外にいる駐在員の販売戦略は、実施したマーケティングを基に、本社の戦略を加味しながら立案します。ですから、日本でサポートする海外営業の担当者の仕事の質が駐在員の仕事の質に大きく影響を与えるといっても過言ではありません。

必要な情報を必要なタイミングで海外現地法人の担当者へ供給すること、それが日本で現地法人を管理している担当営業員のとても重要な役割であるといえます。

 

※海外駐在の仕事はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

海外営業員の日本勤務時の仕事の流れ

では、実際にどのような流れで仕事を行うのかをご紹介します。

 

①引き合い獲得-まずはここから

まずは、海外の子会社/直販先から引き合いを獲得します。引き合いを言うのは、「こういう仕様で、これくらいの価格帯のものがほしい」と言った要望のことです。引き合いを貰うまでには色々な提案や製品紹介も実施します。

 

②技術と打ち合わせ-お客さんに合うものを

引き合いを貰ったら、技術との打ち合わせを行います。技術と相談する際は、ユーザーの要望を細かく把握し、自分で咀嚼し、自分の意見を踏まえた上で、「こういう要望があるのでですが、この製品をこうして、このような価格で販売を検討しています」というような形で相談します。

すると、技術はその要望を踏まえた上で最良の製品を提案してくれますので、その提案を基に、海外へ提案を行います。

 

③見積もり作成-QCDを考えて

海外へ行った提案がユーザーで受け入れられると、価格交渉へと入ります。価格はテスト等の結果も踏まえた上で決定することとなります。その際に下記の項目を検討した上で決定することとなります。

A.今使用している製品の市場価格(マーケット価格)

B.現行製品の性能(ライバルの性能)

C.自社で製造する場合のコスト(コスト)

D.自社製品の性能(クオリティー

E.自社製品の納品スケジュール(デリバリー)

所謂、QCD(Quality, Cost, Delivery)の検討です。

例えば、10時間使える1本100円の電池ユーザーへ15時間使える製品を売る時に、どのような価格、デリバリーを提案したらよいのかということを検討し、ユーザーへ提案します。

 

④本社工場との交渉-お客さんも自社も大切

見積もりと同じタイミングとなるのですが、本社工場へどのくらいの納期で、どのくらいの数量がほしいのかということを交渉します。

営業員の大切なことは、お客さん本意にならないこと。お客さんも大切、工場も大切です。お客さんのために、安く、早くを実現することは良いことではありますが、それが会社の工場や利益を圧迫する結果になっては本末転倒です。

例えば、電池1,000個を受注した場合、安売りし10円の赤字で売ると、売っただけで10x1,000=10,000円の損が発生してしまいます。戦略的に赤字覚悟で売るなら良いですが、基本的にいち営業員がそのような判断を下すというのはやってはいけないことです。

また、納期に関しても、1個1ヶ月かかる製品を15日の納期で受注してきたら、工場が悲鳴を上げることになります。結果、他のお客さんに迷惑をかけることにもつながってしまうので、見積もり時の工場との打ち合わせはとても重要な仕事なのです。

 

⑤契約書作り-いざという時絶対必要

性能、価格、納期の面で合意に至ったたら契約書を作成。契約書がきっちり残っているか否かで将来クレームとなる可能性を大幅に減らすことができますので、きっちりと契約書を作成し、お客さんからのサインを貰った上で保存します。

 

⑤製品出荷-必要な物を必要な場所へ

受注し、製造を行い、製品が完成したら製品を出荷します。基本的には貿易事務の担当者と打ち合わせを行い、問題なく出荷できるよう、調整を行うのが営業の仕事です。

 

※貿易事務の仕事はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

売掛金管理と与信管理-何よりも大切

物を売ることが営業の仕事ではありません。お金の回収まで終わって初めて営業の1つの仕事が終わるのです。

売掛金管理

多くの場合、代金支払いは受注時、出荷時、出荷後の3パターンに分けることができます。取引を開始した直後の新規顧客とは受注の時点(製造前)でお金を貰います。信頼関係ができたら出荷前(製品完成後)にお金を貰う。そして、最終的には出荷後(インボイス発行後)○○ヶ月の支払いの様な掛け金商売へと移行します。

売掛金管理はその掛け金の支払いが滞りなく実施されているかを管理する仕事です。ユーザーごとに与信を設定し、与信にあった売掛金で推移しているかを監視します。

与信管理

与信というのは、ユーザーごとに月々どのくらい物を販売しても良いかを数値化したもの。A社は1000円、B社は5000円等決めておき、それ以上売掛金が発生した場合にはその理由を会社へ報告し、与信の増額や製品の出荷停止など様々な措置を検討します。

売掛金・与信管理は最も重要

この売掛金と与信の管理は営業が行うべき仕事の中でも特に重要で難しい仕事です。

例えば、A社が倒産したとします。A社への与信は1,000円なのに、自社が50,000円販売していた場合、A社の資金繰りが悪化した原因の1つは自社の営業担当者が「売りすぎたから」だということができるのです。

なぜなら、1,000円の与信ということは、その会社は自社製品を月々1000円分くらい売ることができるということです。それなのに月50,000円A社へ販売した場合、A社は残りの49,000円分は販売することができず、現金になりません。つまり、在庫化してしまうのです。在庫は資産ではありますが、お金ではないので、売れなければ大金を叩いて買った石ころのようなもの。売れない状況が続けばA社は支払いができず最終的に倒産してしまうのです。

ですから、営業の仕事で最も重要な仕事は売ったあとの仕事、つまり売掛金管理と与信管理であるということができます。

 

エントリーシートの書き方はこちら 

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終わりに

今回は日本に勤務する海外営業員の仕事内容についてご紹介しました。

海外ユーザーへの訪問、海外現地法人の管理が主な仕事となり、そして、一連の仕事である、引き合い獲得から売掛金・与信管理まで、常に自社の利益とお客さんの利益のどちらもを考えながら、Win-Winの関係を構築することが、営業の仕事の一番大切な核となります。

  

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