海外駐在中に転職を検討しているという場合に気になるのが、実際に転職した経験者がなぜ転職活動を始めたのかということ。
この記事では、海外駐在中に転職活動を行った理由をご紹介します。
海外駐在中に転職活動をした理由
海外駐在中には、様々な理由から転職を検討することがあります。
私自身、4年間の駐在後5年目に転職して日本に戻ってきました。
海外駐在をやめる理由は、いろいろあったのですが、中でも一番重要だったのが、「単身赴任ではなく日本に帰って家族と暮らしたいから」です。
ただ、この一つだけが理由というわけではなく、実際にはいろいろなことが絡み合ってやめるという結論に至りました。
海外駐在という働き方はやりがいもあり金銭的なメリットも大きいのですが、それ以上に辞めたいと考えるきっかけとなる出来事も多くありました。
海外駐在に区切りをつけた理由
海外駐在に区切りをつけようと思ったのは大きく下記の4つの理由からでした。
・単身赴任の駐在に限界を感じた
・安全面と生活面でのストレス
・海外を転々とする働き方に疑問
・キャリアアップの先が見えた
・日本で挑戦したいことができた
単身赴任の駐在に限界を感じた
海外駐在中に転職活動を開始した一番大きな理由は、海外駐在生活に区切りをつけた理由は単身赴任に限界を感じたから。
駐在生活4年を終えて5年目に入っていたのですが、そのうち家族と過ごすことができたのは半年ほど。コロナがあったり、家族の生活スタイルも変わっていく中で、家族帯同という働き方が非常に難しいということで、単身赴任をしていました。
単身赴任であっても毎年何回か帰国できたら良かったのですが、会社の制度の問題やコロナもあり、家族と年に一度会えるか会えないかという生活は、仕事のために人生を無駄にしている気がしていました。
そのため、仕事のキリもついたタイミングで会社を辞職して帰国することにしました。
安全面と生活面でのストレス
海外では安全面と生活面でのストレスが大きく、ストレスが髪にでて髪の毛がとても薄くなりました。
また、駐在中には極度のストレスで何度も夜中に悪夢で目が覚めていました。
安全面では、夕暮れになると車で移動していても神経を研ぎ澄まして安全を確保しなければなりませんでした。また、多くの日本人が犯罪に遭った話を聞いていつも心に恐怖を抱えていました。
夜は出歩けないし、昼でも前後左右を常に気にして歩いていたし、給油中もいつ襲われていも良いように逃げ道を確保するなど、常に気を張っている必要がありました。
また、生活面では家の不具合が多いのに対応が悪かったり、町が清潔でなかったり、ほしいものが手に入らなかったりと、日本でいると考えられないくらい不自由な生活でした。
海外の場所にもよるとは思いますが、やはり母国を離れて暮らすというのは、不便で気疲れすることだったんだと、帰国した今思い返しても感じます。
海外を転々とする働き方に疑問
海外駐在に選ばれると、よほど大きい企業に勤めていない限りずっと海外を転々とする人生となります。
海外にいる間は友達や家族にも会えないし、ただ働いて食べて寝るだけの人生で、すごくむなしいものです。
私はそんな駐在生活を10年も20年も続けることに耐えられませんでした。
やっぱり自分のホームは日本だし、日本にいるからこそ「生きている」と実感することができます。
海外で旅行もできず(コロナで)、家にこもってお金だけ増えていく生活は、私にとっては人生を捨てているように感じました。
キャリアアップの先が見えた
私の会社は従業員が1000人ほどの企業で、代々社長の親族が社長を継ぐという会社でした。
そんな小さな組織の中では上を簡単に見ることができ、自分のキャリアの限界も感じました。
特に私は社長の息子と同じ年で、将来今の社長に代わって彼が社長になった時のことを考えると、かなり不安だったというのもあります。
やっぱり働くなら無限の可能性をもって働きたい。
社長、専務、取締役などが社長の身内で固められて、その中で窮屈な思いをするのは自分では納得できないと思いました。
今の会社は同族経営ではないので、誰が社長になるかもわからないし、自主的に海外に出るという選択肢もあります。
より大きな選択肢の中で、自由に仕事をして、その中で自分のキャリアを作っていきたいと思うようになりました。
日本で新しいことに挑戦
駐在していては挑戦できないことに日本で挑戦したくなったのも転職を決意した理由です。
海外にいると挑戦できることが限られてしまい、仕事以外での目標を作って日々取り組むということが難しかったりします。
私も駐在中は土曜日にカフェで勉強して新しいことに取り組んでいましたが、それでもいつ赴任地から移動になるか分からない不安定な働き方では、目標を絞って取り組むのに限界を感じていました。
やはり、しっかりとした目標に向かって取り組むためには、日本に住むのが一番ですし、日本で腰をすえて新しいことに挑戦したい気持ちも大きくなりました。
仕事内容に不満はなくやりがいもあった
離職するときには、仕事のやりがいの部分や職場環境の部分で不満を感じて離職するということもあると思いますが、私の場合は駐在中の職場環境は非常によく、仕事の内容にもやりがいを感じていました。
特に海外駐在では自分の考えたことをそのまま実現できる裁量の大きさや、日本では携われる機会が限られるマネジメント業務など、日本にいたときには考えられなかったくらいやりがいのある仕事に関わることができました。
その点で、離職するかどうか迷った時期もありましたが、ただ、やっぱり会社によって人生を左右される道よりも、自分自身で人生を決めていきたいという気持ちが強く、最終的に退職という形で一度区切りをつけることにしました。
金銭面でもメリットを感じていた
海外駐在の仕事はやりがいの部分だけでなく、金銭面でもメリットを感じられる仕事です。
日本よりお給料が上がる会社もありますし、先進国への赴任でなければ生活費を抑えることもできます。
また、住まいを会社が借り上げてくれたり、車が貸与されるなど、多くのメリットがあります。
金銭的なメリットにおいては日本に帰るよりも何倍も充実している働き方ではあるのですが、そのメリットと比べてもやはり単身赴任で働くという辛さのほうが大きかったと感じています。
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駐在中の転職活動
会社を退職して帰国の途に着いたのですが、現在は日本で働いています。
幸いにもZOOMなどのWEB会議システムの普及によって、海外にいながら日本の企業への転職活動もできるようになりました。
私の場合、海外駐在中に駐在先で転職活動を行い、全てWEB会議システムを通して選考を行っていただくことができました。
もし今海外駐在していて退職や転職を希望しているという場合には、是非一度転職エージェントの方に相談なさってみてください。
とても親切にキャリアについて一緒に考えてくださいますし、新しい選択肢を増やすという意味でも、面談は意味の有るものになると思います。
※海外駐在中の転職活動についてはこちら
終わりに
この記事では、新卒から働いていた会社を退職して、海外駐在員という働きに区切りをつけた理由をご紹介しました。
海外駐在はやりがいや金銭面でのメリットが有る一方で、配偶者のキャリア、子どもの就学や言葉の問題など、人生に関わる悩み事も多くあります。
ワークライフバランスを考える中で、様々な選択肢を検討することとなると思いますが、もし海外駐在という働き方に違和感を感じてるという方がいらっしゃるのであれば、一度立ち止まって検討してみるというのも一つの方法です。
現在では駐在中の転職活動も簡単にできますので、是非一度エージェントとの面談を通して転職について検討なさってみてください。
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