古文の助詞は全部で6つありますが、文末に使われる助詞が終助詞です。
この記事では、古典のに終助詞ついてご紹介します。
古文文法 終助詞の覚え方と一覧-種類や意味などを解説
終助詞は、古文の6つの助詞の中の一つで、文末につけて願望、念押し、禁止、詠嘆という意味を文章に付け加えます。
現代日本語でいうと、「〇〇するな」の「な」や、「〇〇するよね」の「ね」などが終助詞です。
古文でも現代語と同じように終助詞が使用されており、この意味を把握することで、文全体の意味合いを感じ取りやすくなります。
※係助詞についてはこちら
終助詞一覧表と終助詞の意味
終助詞は、「しゅうじょし」と読む助詞で、その名の通り文末に使われる助詞です。
終助詞は、願望、念押し、禁止、詠嘆という4つの意味持つ助詞で、それぞれに当てはまる終助詞は下記の通りです。
【願望】ばや・てしがな・にしがな/なむ/もがな・もが・がな
【念押し】かし
【禁止】そ・な
【詠嘆】かも・かな・か・も・な・や
それぞれ接続などもあるので、まとめとして上の一覧を参照いただければと思います。
この記事では、4つの意味合いをもつ終助詞の中の、願望、念押し、禁止の3つについてご紹介します。
願望の終助詞
願望の終助詞には、自己願望、他者願望(あつらえ)、状態願望という3つの形があります。
①自己願望:ばや・てしがな・にしがな
自己願望は、私は〇〇したいと訳す終助詞で、自分がどうしたいということを示します。つまり、自己願望の終助詞があれば、その分の主語は「私」となります。
接続は、「未然形+ばや」、「連用形+てしがな」、「連用形+にしがな」です。
ちなみに、普通にしたい場合は「未然形+ばや」、めっちゃくちゃしたい場合は「連用形+てしがな/にしがな」となります。
②他者願望:なむ
他者願望は、あつらえの終助詞とも呼ばれ、〇〇してほしいと訳します。誰かに何かをやってほしいときに使われる終助詞で、「なむ」が他者願望の終助詞です。
接続は未然形に接続します。
③状態願望:もがな・もが・がな
状態願望は、〇〇だったらいいなあという意味の終助詞です。
色々な言葉にくっつく終助詞なので、接続は覚える必要はないグループです。
覚え方としては、「もがな」だけ覚えておけばOKです。「もが」、「がな」は「もがな」の形が少し変わったものという雰囲気で記憶しておくと良いかなと思います。
念押しの終助詞
念押しは、「かし」という終助詞です。
これは、「ぞ」とくっついて、「ぞかし」という形で出てくる場合が多い単語。
〇〇だよ、〇〇だね、と訳します。
禁止の終助詞
禁止は、〇〇するなと訳します。「な」と「そ」の2つの終助詞があります。
このうち「そ」は、副詞の「な」とくっついて、「な~そ」という形でよく使われます。この場合、「〇〇してくれるな(お願いだからしないで)」という弱い禁止となります。
一方で、終助詞の「な」と副詞の「ゆめゆめ」がセットで「ゆめゆめ〇〇な」と使われることがありますが、この場合は「決して〇〇するな」という強い禁止です。
ただ、どの場合も広い意味で禁止の終助詞と覚えておくと良いかなと思います。
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ここまで、古文の終助詞についてご紹介しました。
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終わりに
この記事では、古文文法の終助詞についてご紹介しました。
終助詞は、願望、念押し、禁止、詠嘆の4つがあり、願望は自己願望、他者願望、状態願望の3つに細分化されます。
特に願望の終助詞の接続などは良く問われるのでしっかりと覚えておくことが大切。また、禁止は副詞の「な」、「ゆめゆめ」とくっついて意味を弱めたり、強めたりされることがあるので、こちらもしっかりと区別できるようになると良いかなと思います。
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