仕事をしていると「仕事が遅い」と怒られてしまったり、残業が多く「自分は仕事が遅いな」と感じてしまうことがあります。
この記事ではそんな仕事が遅いと言われてしまう原因と改善方法をご紹介します。
仕事が遅いと言われる原因と改善方法-仕事が遅い人の特徴から対策を考える
仕事が遅いと言われてしまう原因は1つです。それは相手の期待する時間に仕事が終わっていないから。つまり誰かが自分の仕事を待ってしまう状態に陥ると、仕事が遅いと言われてしまいます。
例えば、同じ1時間で仕事を終えたとして、仕事を頼んだ人が30分で終わると計算しているのか、3時間かかると思っているのかで評価が大きく変わります。
30分で終わると思っていた人からすると「1時間もかかるなんて仕事が遅い」と思われてしまうのですが、3時間かかると計算している人からすると「1時間で終わらせてくれて仕事が早いな」となるわけです。
つまり、仕事の遅い、早いというのは、仕事にかかる時間と言う絶対的な物差しに加えて、仕事を依頼する人の考え方という主観的な物差しによって決定するのです。
ですから、この記事では、絶対的に仕事を早く終わらせる方法と、人の感情によって「仕事が遅い」と思われないようにするための対策をご紹介します。
仕事が遅い人の特徴
まず始めに考えたいことは、仕事が遅いといわれている人の特徴についてです。仕事が遅いといわれる理由は、大抵の場合、相手が要望している期限ぎりぎり仕事を提出いていたり、期限が切れても仕事が終わっていないということが原因です。
では、何故期限ぎりぎりになったり、期限になっても仕事が終わらないのでしょうか。
優先順位のつけ方が良くない
仕事が早いと言われる人々は仕事の計画、優先順位が上手いです。
一方で、仕事が遅いといわれる人々は優先順位を間違えてつけており、やらなければならない仕事をやっていなかったり、やらなくていいことに時間を割いていたりします。
例えば自分がやり易い仕事から取り掛かる、自分が好きじゃない仕事は後回しにする、好きな仕事はとことんやる、など、相手の要望ではなく自分の希望によって優先順位をつけている場合などが「優先順位のつけ方が良くない」状態であると言えます。
仕事のやり始めが遅い
続いて、仕事のやり始めが遅いというのも、仕事が遅い人の特徴です。例えば、自分が部下に何か仕事を頼んだというところを想像してみてください。
部下に「あの仕事どうなってる?」と聞いたとき、「あ、まだ始めていません」と言われるのと、「現在最初の打ち合わせが終わり、技術部に技術的な問題点を確認中です」と言われるのとでは、印象はいかがでしょうか。
「まだ始めていません」と言われたら「何でまだ始めてないの?」って思ってしまいませんか?
仕事が遅い人は「まだ始めていません」、「これから始めます」という仕事を山ほど抱えている場合が多いです。
一方で仕事が早い人は「まだ始めていません」という仕事はその日入った仕事くらいしか持っていません。他の仕事はすべてボールを投げてあります。
つまり自分が仕事を受注したら直ぐに終らせて次の人にバトンを渡すというのがとても大切なことなのです。
仕事自体のスピードが遅い
仕事自体のスピードが遅いということも原因の一つです。
1つの仕事に2時間かける人と1時間で終わらせる人がいれば、当然2時間かかる人は「仕事が遅い」というイメージとなります。
仕事自体のスピードが遅いという場合3つのパターンがあります。
まず、「無駄に考える時間が長い」ということ。考えるということは悪いことではなく、むしろとても良いことなのですが、「無駄に考える」という行動は避けなければなりません。
無駄に考えるというのは、考えても答えがでないことを悩んだり、考えている間に他ごとに興味が移ったりすること。例えば操作方法が分からない機械操作を悩んでいても永久に分からないのと同じで、やり方が分からない場合は直ぐに訊くことが大切です。
次に、「動作が遅いこと」も仕事のスピードに大きく関係しています。例えばパソコンやスマホの入力で文字を打つのが遅かったり、席を離れて移動するときのスピードが遅かったり、何につけても時間がかかってしまうことを指します。
最後は、「繰り返し作業が多い」こと。同じ様な計算を何度も行っていたり、確認作業が非効率的で何度も確認してしまったりすることで仕事スピードが大幅にダウンしてしまうのです。
遅い仕事の改善方法
仕事が遅いといわれる場合、仕事の優先順位のつけ方がよくないこと、仕事自体のスピードが遅いことが大きな原因だと分かりました。
それでは、どうしたら遅い仕事を改善することができるのでしょうか。優先順位の決め方と、仕事スピードについてご紹介していきます。
優先順位の決め方を改善する
まず最初に実行したいことが、優先順位のつけ方を改善すること。これを実行するだけで「仕事が遅い人」というイメージを大きく変えることができます。
では、優先つけ方ですが、「緊急なものと小さいものから終わらせる」が効果的です。そして、「次の人を意識して優先順位をつける」ことが大切。
①緊急なもの
まず、緊急なもの。例えば見積りや上司の頼み事などが緊急なものですが、これを最初に終わらせます。何があっても一番の優先順位は緊急なものにしてください。
緊急なものさえ終わらせることができれば、基本的には誰にも迷惑がかかりません。
②小さいもの
小さいものは、直ぐに終わるもの。直ぐ終るものは即座に終らせる。
例えば上司から「○○さんに△△確認して」と言われるとします。これは1分で終わる仕事なので、後回しにしない。
このような5分以内で終わるような仕事を「面倒くさい」という理由で後回しにした結果、山のように仕事が溜まっている社員を目にすることがあります。
上司も「5分で終わるから直ぐやるだろう」と思っている仕事でもあるので、小さい仕事が終わっていないと「仕事が遅い!!」とお叱りを受けるわけです。
ですから、小さくて直ぐ終わる仕事は受け取った直後に終わらせると言うのが重要です。
③お客さんの期待度を頭に入れて仕事をする
優先順位のつけ方として、「次の人を意識する」と書きました。次の人というのは、自分の後にこの仕事に取り掛かる人のことで、自分の次に仕事をする人が自分のお客さんです。
お客さんは、ある時は取引先であったり、ある時は社内の同僚だったりするのですが、その方がその仕事にかかる時間をどの位だと目算しているかを意識することが必要です。
仮に直ぐに終わらせてほしいと思っているのであれば、直ぐに取り掛かる必要がありますし、気長でいいと思っているのであれば少し優先度を落とすことができます。
この具合を把握するために必要なことが、希望納期を把握すること。つまり、締め切りを確認することがとても大切です。
上司に「これやっといて」と言われたら、「分かりました。いつくらいまでに提出すればよいでしょうか」と一言確認するだけで目安を把握することができます。
ちなみに社外のお客さんへの対応は即日、もしくは翌日対応が基本です。仮に時間がからる案件であればその旨を一言連絡し、社内調整に進むよう心がけてください。
④好き嫌いに左右されない
優先順位のつけ方を仕事の好き嫌いでつけているという場合もあると思うのですが、これはできるだけ避けたい方法です。
好き嫌いで分けると、嫌いな仕事(難しい仕事、やり方がわからない仕事等)がどんどん溜まっていき、いつまでたっても終わらないためです。
ですから、好き嫌いに左右されないように優先順位をつけていくことはとても大切なことだといえます。
※仕事を早く終らせるための優先順位のつけ方はこちら
仕事のスピード自体を早くする
優先順位を効果的につけることと同時に実践したいのが、仕事のスピード自体を早くすること。
具体的には、①計画を立てる、②集中する、③無駄をなくす、④PC操作に慣れる
の4つです。
①仕事に取り掛かる前に計画を立てる
一つ目の「計画を立てること」ですが、これは仕事の効率を高める上で欠かすことのできないとても重要な下準備です。
仕事が遅くなる理由として、場当たり的に仕事に取り掛かっているということがあります。私自身、仕事に取り掛かる前に計画を立てていない場合、途中でやることがわからなくなったり、迷ってしまったり、無駄なことを始めてしまったりと、仕事が遅くなってしまいます。
ですから、仕事を始める時は1日の計画を立てて開始することが大切です。また、例えばプロジェクトなど、1つの仕事が1週間や1ヶ月などかかる場合にも、締め切りを決めて、その目標を達せるするために何日にここまで、その何日後にここまで、のように、計画を立てることが大切です。
計画の立て方は、前に紹介した優先順位の順番に立てていきます。その際に1つの仕事にかかる時間を同時に考えます。
例えば次のように優先度と目標時間を考えながら、パズルのように組み合わせて1日の計画を立てることが大切です。
仕事A-優先度1-1時間
仕事B-優先度3-2時間半
仕事C-優先度5-20分
仕事D-優先度2-1時間半
仕事E-優先度4-15分
仕事F-締め切り1週間後-20分(少しずつ進める)
仕事G-締め切り3日後-40分(プロジェクトのメンバーと会議)
ここでは具体的な計画の立て方は割愛させていただきますが、気になる場合は下記の「仕事を早く正確に終わらせるコツをご紹介!」をご参照ください。
※計画の立て方の詳しい解説はこちら
②集中する
プランを立てても、プラン通り仕事ができなくては意味がありません。ですから、プランを必ず厳守する、そして、必ず定時に帰宅するという気合で、1日8時間を全力で取り組んでください。
集中して一心不乱に仕事をすることが、ものすごく重要です。だらだらと仕事をしていてはプランがプラン倒れになってしまいます。
仕事はマラソンといいますが、1日の仕事は短距離走です。集中して全力疾走するようにしてください。
③無駄を無くす
集中力して仕事を行う癖がついたら、今度は仕事の効率性をアップします。そのためには無駄を省くことが一番です。
仕事の無駄は3つあります。この無駄を省いて、仕事1つにかかる時間を短縮していくとより余裕を持って仕事に取り組むことができるようになります。
①悩む無駄
②移動の無駄
③繰り返しの無駄
この無駄の削減はとても重要な方法で、トヨタ生産方式でも採用されている考え方です。詳しい方法は「社会人大学院 仕事と学業の両立(仕事編)」をご参照ください。
※無駄の削減についてはこちらの記事をご参照ください
④PC操作などに慣れる
そして最後はPC操作を慣れること。
エクセルを早く作ることができるようになる、メールやWordのタイピングを早くする、ショートカットキーを使いこなして無駄な時間を削減する…
パソコンの操作を早く行うということは、仕事の効率UPのためには欠かせないことですので、是非練習してみてください。
※エクセルについて学ぶならこちら
⑤報告書や提出物は誰よりも早く提出する
おまけにもう一つ。
報告書などの提出物の提出が遅い人は普段そこまで仕事が遅くなくても「仕事が遅い」といわれます。なぜなら、報告書は上層部が首を長くして待っているから。
週報や日報は誰よりも早く、出張報告書は出張から帰る前に提出、予算作成、データ作成などの提出物を誰よりも早く提出することで、同僚や上司の信頼を勝ち取ることができます。
※報告書の書き方についてはこちら
終わりに
この記事では、仕事が遅いといわれる場合の原因と改善方法についてご紹介しました。
仕事が遅いというのは、時間的な遅さに加えて、次の人がどの位の早さを要求しているかという主観的な指標でも測られてしまいます。
反対に、この性質を利用すると、「いつも自分が思っているよりも早く仕事を終らせてくれる」という高評価につなげることも可能です。
今回ご紹介した優先順位をつけることを実践しながら、仕事のスピードを早くする方法を身につけて、仕事に取り組んでみてください。
※おすすめビジネス英会話教室はこちら
※仕事のミスを防ぐ方法についてはこちら