すみくにぼちぼち日記

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加速度とは?求め方や単位と公式の意味を解説-計算式の成り立ちを学ぶのが加速度αを理解する鍵

動く物の速さがどのくらいかを知りたい時に役に立つ概念「加速度」。加速度は物の動きがどれだけ速くなったのか、もしくは遅くなったのかを計算できる物差しのことです。

短距離走でスタートの速さとトップスピードの速さが異なるように、物が動くときには常に一定のスピードを維持しているわけではありません。そんな変化するスピードを数字として確認できるのが加速度です。

この記事では加速度の求め方と公式や単位の意味をご紹介します。

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加速度とは?求め方や単位と公式の意味を解説

加速度とは、「どのくらい速度が変化したのか」を表す数値です。

学術的な言い方をすると、「微小時間あたりの速度の変化量」らしいのですが、「どのくらい速度が変化したのか」の方が分かりやすいかなと思います。

例えば、信号が青になって走り始めて、スピードが上がって、次の信号で止まる場合、車は一定のスピードで走っているわけではありません。

スピードは0kmから10km、20km、40km、80kmと加速していき、赤信号前ではまた30km、10kmと減速し、最終的には0km、つまり止まります。

この速度が上がったり下がったりする変化のことを「加速度」と呼びます。

 

加速度を求める公式「α=Δv/Δt」

加速度の公式は下記の通りです。

α=Δv/Δt

加速度=速度の変化量÷時間

例えば、自転車の速度が10m/s(秒)から20m/s(秒)に10秒間の間に上がるとします。10秒間の間にどのくらい自転車の速度が変化したのかと言うと、

20m/s - 10m/s=10m/sで10m/s変化しています。

つまり10秒間の間に10m/s 速くなっているので、加速度の計算は以下の通り。

α=10m/s÷10s(秒)

α=1m/s2

自転車は10秒間の間に1m/s2ずつ加速しているということができます。

 

αとΔvとΔtの意味

加速度の公式をご紹介しましたが、公式には見慣れない文字が沢山出てきます。

α=Δv/Δt

まず、加速度を表すのはα(アルファ)です。英語のaccelerationの頭文字「a」を取ってつけられた記号で、αでもaでも良いそうです。

続いてΔvですが、左側の三角形Δはデルタと読みます。Δもギリシャ文字。differenceの頭文字「d」をギリシャ文字にしました。Δは「変化する」ことを表します。

vはVelocityの頭文字「v」。スピード(速度)の英語です。

tはTimeの頭文字「t」。時間の英語です。

つまりα=Δv/Δtは、加速度は変化する速度を時間で割って計算していると言えます。

 

加速度の単位[m/s^2]の意味とは

加速度の公式はα=Δv/Δtでした。

では加速度の単位が何かと言うと、

「m/s2」もしくは「m/^2」です。※(^は2乗を表す記号)

このs2(s^2)は秒の2乗を表し、「毎秒毎秒(まいびょうまいびょう)」と読みます。1m/s^2なら、「1メートル・パー・毎秒毎秒」です。

では何故s^2(毎秒毎秒)になるのかを考えてみます。

公式α=Δv/ΔtのΔvに1秒変化する速度1m/秒、Δtに1秒を代入すると、1秒あたりの加速度は、

α=1m/秒÷1秒

α=1m/秒x1/秒

α=1m/秒x秒

α=m/秒^2

α=m/s^2

となり、単位が秒を2乗した値になることが分かります。

よって、1m/秒^2=m/s^2が単位となります。

ちなみにこの単位「m/s^2」の成り立ちを知っていれば、この単位を見ただけで、「加速度は変化した速度を変化した時間で割る」と計算できるということが頭に浮かんでくるのではないでしょうか。

 

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加速度の公式「α=Δv/Δt」の意味を解説

最期に、α=Δv/Δtの意味を視覚的に確認したいと思います。

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坂道を丸いボールが20m/sの速さで転がっていて、10秒後に40m/sの速さになったとします。

ボールはころころ段々とスピードが上がっていくわけですが、10秒間で20m/sから40m/sまで速度が増加していることが分かります。つまり、40-20=20m/s 加速するということです。

α=Δv/Δtを使って考えると、

α=(40-20)/10秒=20/10=2m/s^2となります。

 

α=Δv/Δtで求める加速度は平均加速度

ちなみに、物が移動するときの速度は段々加速していくので、加速度を求めるときにはある一定の時間に区切って変化量を計算する必要があります。

ですから、求めた加速度は例えば10秒間という区切りの中での平均加速度や、5秒間という区切りの中での平均加速度となります。

何故「平均加速度」なのかと言うと、この10秒間の間に変化する速度は一定とは限らないから。速度が速くなったり遅くなったりしながら、けど10秒前と10秒後の地点では確かに速度が異なっているわけです。ですから、この10秒間に変化した速度の平均が加速度となるのです。

この区切りを自分で設定しないと計算ができないのが加速度です。速度と言うのは段々上がったり下がったりするものなので、加速度を求めるときには、「○○秒間での(平均)加速度」を求めるようにしましょう。

 

等加速度直線運動という運動も存在

加速度が一定の運動を等加速度運動と呼び、この内、直線上の運動である場合を等加速度直線運動と呼びます。

例えば、家から真っすぐ進むと駅があるときに、駅まで秒速1mで進んでいたのですが、電車に遅れそうになったので速足になり、徐々に小走りになり、最後は全力疾走する場面で、この歩き、早歩き、小走り、全速力と加速されていくスピードが一定の場合を等加速度直線運動だと言うことができます。

等加速度直線運動に関わる有名な公式は3つあります。

①v=v0+αt(t秒後の速度を求める公式)

②x=v0t+1/2αt^2(t秒後の変位を求める公式)

③v^2-v0^2=2αs(tが分からない時に便利な公式)

等加速度直線運動についても別記事で解説していますので、是非一度確認してみてください。

 

※等加速度直線運動の解説はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

加速度の計算練習問題

では、ここで問題。

①はじめ10m/sで進み、5秒後に15m/s、更に10秒後に30m/sとボールが加速する場合、はじめから5秒後までの平均加速度、5秒後から10秒後までの平均加速度は何m/s^2となるでしょうか。

②また、始めの10m/sから30m/sに加速したときの加速度は何m/s^2となるでしょうか。

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答えは「終わりに」で。

 

※角加速度についての解説はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

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※スタディサプリの感想はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

終わりに

この記事では、物が移動するときの速度の変化を表す「加速度」について、その求め方をご紹介しました。

1. α=Δv/Δt(加速度=速度の変化量÷時間)

2. αとΔvとΔtの意味

3. 加速度の単位「m/s2」もしくは「m/^2」

今回ご紹介した3つの項目を活用しながら、加速度を求めてみてください。

 

※加速度の計算練習問題の答えはこちら

①α=(15-10)/5=1 m/s^2、α=(30-15)/10=3/2 m/s^2

②α=(30-10)/15=4/3 m/s^2

 

※高校生向けオンラインプログラミング教室の紹介記事はこちら

classroom.hatenablog.com

 

※ラジアンについてはこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

※周速度の求め方はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

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