日本の女子サッカーのトップリーグである日本女子サッカーリーグ。このリーグの1部と2部リーグを「なでしこリーグ」と呼びます。2011年のFIFAワールドカップでなでしこジャパンが優勝し世界一となり、日本でも女子サッカーが注目されるようになりました。
この記事ではそんな日本女子サッカーのトップリーグ「なでしこリーグ」の中で2部に所属する全10チームのチーム名の由来をご紹介します。
- なでしこリーグ2部所属クラブのチーム名の由来とは
- ドイツ語由来のチーム
- ラテン語・ギリシャ語由来のチーム
- イタリア語由来のチーム
- 固有名詞由来のチーム
- 英語由来のチーム
- ポルトガル語由来のチーム
- 終わりに
なでしこリーグ2部所属クラブのチーム名の由来とは
2020年にシーズンになでしこリーグ2部に所属しているチームにはJリーグの姉妹チームは少なく、オリジナルの名前を冠しているクラブが多くあります。
クラブ名にはそのクラブの目指す姿や思いが込められています。ドイツ語語由来のチームやポルトガル語由来のチームから、ギリシャ語/ラテン語由来のチームまで、様々な名前を持つなでしこ2部リーグのクラブ名とホームタウンをご紹介します。
ドイツ語由来のチーム
①ちふれASエルフェン埼玉(埼玉県狭山市)
「ちふれ」は企業名。ASのAは前身のアゼリアのAとホームタウンの狭山市、埼玉、西部の頭文字のSからとったアルファベットです。
エルフェン(Elfen)はドイツ語で数字の11(elf)に由来。サッカー選手のイレブンを意味し、また、英語で妖精を意味するエルフィン(elfin)を連想させているそう。
ラテン語・ギリシャ語由来のチーム
①F.C.十文字VENTUS(埼玉県新座市、東京都清瀬市)
1996年に発足した十文字中学高等学校サッカー同好会が前身。VENTUSはラテン語で「風」を意味します。十文字学園を母体とした学園型総合型地域スポーツクラブだそうです。埼玉県新座市、東京都清瀬市の2都市をホームタウンとしています。
②オルカ鴨川FC(千葉県鴨川市)
オルカは、鴨川シーワールドの主役であるシャチの学名(ラテン語)に由来しているそうです。千葉県鴨川市がホームタウンのFootball Clubです。
③大和シルフィード(神奈川県大和市)
神奈川県大和市の大和シルフィード。四大精霊のうち、風を司る精霊・妖精「シルフィード(sylphid)」という単語が由来。ギリシャ語もしくはラテン語が起源だそう。
④ASハリマアルビオン(兵庫県姫路市)
「アルビオン」はギリシア神話の巨人アルビオーンに由来。播磨国風土記では、この地に巨人が出る言い伝えがあり、ラテン語で白を意味するアルバス(albus)を語源とした「白き巨人としてピッチを疾駆する」というイメージで名づけられたそう。
ギリシャ語とラテン語を組み合わせたチーム名です。
ホームタウンは姫路市。
イタリア語由来のチーム
①スフィーダ世田谷FC(東京都世田谷区)
スフィーダは、「挑戦」を意味するイタリア語。
「今の自分」に満足することなく、高みに挑み続けられるチームを目標として名付けられたそうです。ホームタウンは世田谷区。
固有名詞由来のチーム
①日体大FIELDS横浜(神奈川県横浜市)
日本体育大学女子サッカー部(1985年創部)を母体として成り立ち、2010年に日本女子サッカーリーグへと参入したクラブです。トップチームは卒業生と現役の学生で構成されています。名前は母体の日体大、企業名のFIELDS、ホームタウン名の横浜が組み合わされています。
英語由来のチーム
①ニッパツ横浜FCシーガルズ(神奈川県横浜市)
ニッパツは企業名、横浜FCは横浜がホームタウンのFootball Club、シーガルズは英語で海かもめを意味します。ちなみに岡山にはバレーボールリーグであるVリーグのチーム岡山シーガルズが有りますが関係は不明。
アメリカプロバスケットボールリーグであるNBAにはニューオーリンズ・ペリカンズというチームがあることを見ても、海鳥はチーム名として人気なのかもしれません。
②バニーズ京都SC(京都府京都市)
英語のBunnyが由来となったバニーズ。ホームタウンの京都とSuccer ClubのSCが名前となっています。
ポルトガル語由来のチーム
①AC長野パルセイロレディース(長野県長野市)
J3のAC長野パルセイロの姉妹チーム。
AC長野パルセイロの「AC」はAthletic Clubの略。 パルセイロ(Parceiro)はポルトガル語で「パートナー」を意味しています。
地域社会とクラブが共に手を携えて、強いパートナーシップで共生する「地域密着協働型スポーツクラブ」を目指していることに由来しているそうです。ホームタウンは長野県長野市。
※J3のチーム名はこちら
終わりに
この記事では日本の女子サッカーリーグであるなでしこリーグ2部に所属する10クラブのチーム名の由来をご紹介しました。
語源で言うとドイツ語1チーム、ラテン語・ギリシャ語4チーム、イタリア語1チーム、固有名詞1チーム、英語2チーム、ポルトガル語1チームという結果となり、ラテン語・ギリシャ語由来のチームが一番多い結果となりました。
これまでJリーグ(1部、2部、3部)、Bリーグ(1部)、なでしこリーグ1部と様々なリーグの語源を調べてきましたが、英語以外のチーム名が単独で1番となるのは初めてです。
命名の工夫や使用する言語の多彩さの面から見てもなでしこリーグは面白いなと感じました。
各チームの語源や込められた思いを考えながら試合を観戦するとまた一味違った楽しさを味わえるのではないかなと思います。
※なでしこリーグ1所属クラブのチーム名はこちら
※J1のクラブのチーム名はこちら