日本のプロサッカーリーグであるJリーグ。各チームの名前はどの名前も外来語のように聞こえますが、何語に由来しているのでしょうか。
この記事ではJ2の22チームの名前が何語に由来しているのか、また名前にはどのような願いが込められているのかをご紹介します。
- J2のチーム名は何語が由来?-J2 22チームの語源はスペイン語?イタリア語?それとも?
- イタリア語由来は4チーム
- オランダ語由来は1チーム
- スペイン語由来は2チーム
- フランス語由来は1チーム
- サンスクリット語由来は1チーム
- 英語由来は8チーム
- ポルトガル語由来は2チーム
- ラテン語由来は1チーム
- 日本語由来は1チーム
- ドイツ語由来は1チーム
- 終わりに
J2のチーム名は何語が由来?-J2 22チームの語源はスペイン語?イタリア語?それとも?
J1では、2020年にJ1に所属している18チーム中3チームのチーム名がスペイン語、3チームがイタリア語、8チームが英語、残りの3チームは日本語や別の言語に由来していました。
全体的に英語、スペイン語、イタリア語が多かったのですが、J2では何語が多いのでしょうか。J2全22チームのチーム名の意味と由来をご紹介しながら2020年にJ2に所属するチームのチーム名には何語が多いのかを調べていきたいと思います。
イタリア語由来は4チーム
①ギラヴァンツ北九州(福岡県)
ギラヴァンツ北九州は福岡県北九州市に本拠地を置くチーム。ギラヴァンツはイタリア語で「ひまわり」という意味の「Girasole(ジラソーレ)」と「前進する」という意味の「Avanzare(アヴァンツァーレ)」を組合せて作った言葉だそう。 ひまわりは北九州市の市花に由来します。
②徳島ヴォルティス(徳島県)
イタリア語で「渦」を意味する「VORTICE(ヴォルティーチェ)」から「ヴォルティス」という名前がつけられました。鳴門海峡の渦潮にちなんだチーム名です。
響き的に英語かと思ってましたが、イタリア語由来とのことでした。
③モンテディオ山形(山形県)
イタリア語の「Monte(山)」と、「Dio(神)」を組み合わせた造語で、「山の神」を意味しています。スペイン語と似ている音ですが、スペイン語で神は「Dios」といい、「Dio」という単語からイタリア語だと分かります。
拠点とする山形県の霊峰出羽三山(月山、湯殿山、羽黒山)と、頂点を目指すチームを表しているそうです。
④ファジアーノ岡山(岡山県)
ファジアーノはイタリア語でFagianoと書き「キジ(雉)」の意味。 キジは岡山県の県鳥に指定されている鳥で、 また、桃太郎の鬼退治でキジが活躍したことにちなみ命名されました。
オランダ語由来は1チーム
①V.ファーレン長崎(長崎県)
ポルトガル語で勝利を意味するVITORIA(ヴィトーリア)とオランダ語で平和を意味するVREDE(ブレーダ)の頭文字の「V」とオランダ語で航海を意味するVAREN(ファーレン)を組み合わせた造語です。
長崎といえば出島。長いオランダとの歴史を感じる名づけ方だなと思いました。
スペイン語由来は2チーム
①アビスパ福岡(福岡県)
アビスパはスペイン語の蜂Avispa。蜂の行動特性である「集団行動性」「俊敏性」から「軽快」「統制力」「多様なグループ攻撃」をイメージしたネーミングだそう。
②大宮アルディージャ(埼玉県)
アルディージャは、スペイン語のArdillaが語源で「リス」を意味します。一方でつづりはスペイン語の「Ardilla」ではなく「Ardija」と日本人にも読みやすいように工夫されています。
リスは、大宮市が1990年の市制施行50周年記念の際に定めたマスコットだそう。今はさいたま市となった大宮ですが、現在も大宮アルディージャという名前を残しています。
フランス語由来は1チーム
①ヴァンフォーレ甲府(山梨県)
ヴァンフォーレはフランス語で風を意味する「VENT(ヴァン)」と森を意味する「FORET(フォーレ)」を組み合わせた言葉。
山梨といえば武田信玄。信玄の旗印「風林火山」に由来しています。
サンスクリット語由来は1チーム
①京都サンガ(京都府)
京都サンガは、なんとサンスクリット語が語源。「仲間」を意味するサンスクリット語「サンガ」と、山紫水明の京都をイメージさせる「山河」の響きを掛け合わせた名前です。
以前はパープルサンガという名前でしたが、パープルがとれて現在は京都サンガとなっています。
英語由来は8チーム
①栃木SC(栃木県)
栃木県にあるSuccer Clubで栃木SCです。
②ジェフユナイテッド千葉(千葉県)
ユナイテッドはクラブとホームタウンの結びつきを表す単語だそう。ジェフ(JEF)は、クラブの母体となったJR-East(JR東日本)とFurukawa(古河)の略称にも由来するそうです。
③水戸ホーリーホック(茨城県)
ホーリーホックは英語で「葵」を意味する「HollyHock」という単語です。水戸といえば水戸徳川家。水戸藩の家紋の「葵」が由来。
④FC琉球(沖縄県)
沖縄にあるFootball Clubです。
⑤ザスパ草津(群馬県)
ザスパは英語で温泉を意味する「スパ」から名づけられました。チーム名そのものがチーム誕生の地、草津温泉を表しています。
ちなみに草津は滋賀県の草津市ではなく群馬県の草津町です。
⑥愛媛FC(愛媛県)
愛媛県にあるFootball Clubです。
⑦レノファ山口FC(山口県)
レノファは、「renovation(維新)」の頭文字レノと「fight(戦う)」や「fine(元気)」のファを合わせた造語。
長州藩といえば薩長同盟を結んで徳川幕府を倒した藩。歴史に名を残した山口県の先人たちのように、日本のサッカー界にもその名を刻んでほしいと願い命名されたそう。
⑧町田ゼルビア(東京都)
東京都町田市の樹であるケヤキの英語名の「Zelkova(ゼルコヴァ)」と、町田市の花である「Salvia(サルビア)」を合わせた造語です。
ポルトガル語由来は2チーム
①ジュビロ磐田(静岡県)
ポルトガル語ので喜びという意味の「Jubilo」がチーム名となりました。
②東京ヴェルディ(東京都)
東京ベルディのチーム名はポルトガル語で「緑」を意味する「Verde(ヴェルデ
)」から生まれた造語で、緑がチームカラーです。
ラテン語由来は1チーム
①アルビレックス新潟(新潟県)
アルビレックスは、白鳥座の中の二重星「Albireo(アルビレオ)」と「ラテン語で王を意味する「Rex(レックス)」を合わせた造語。
リーグの王座に向けて羽ばたく意味が込められています。
日本語由来は1チーム
①松本山雅FC(長野県)
長野県松本市の松本山雅はですが、選手のたまり場だった喫茶店「山雅」に由来しています。山雅という名前は、山好きの店主が「山」と「優雅」を組み合わせて命名したものだそう。
国体サッカー長野県選抜の選手を中心に山雅サッカークラブが創部され、現在プロチームとしてJ2に所属しています。
ドイツ語由来は1チーム
①ツェーゲン金沢(石川県)
ツェーゲンは、「2」を意味する「Zwei(ツヴァイ)」と「進む」を意味する「Gehen(ゲーン)」を組み合わせた造語です。
チームとサポーターが共に進んでいくという意味が込められています。そして、 金沢弁で「強いんだっ!」という意味の「つぇーげん!」という言葉とかけてあるそうです。
終わりに
この記事ではサッカーJ2の22チームのチーム名の由来と意味をご紹介しました。
一番多かった言語は英語の7チーム、続いてイタリア語が4チーム、スペイン語とポルトガル語が2チーム、オランダ語、フランス語、サンスクリット語、ラテン語、日本語、ドイツ語がそれぞれ1チームでした。
どのチーム名も工夫を凝らしたネーミングとなっており、とてもユニークだなと思いました。また、チーム名にはそれぞれ大切な願いが込められており、今後サッカー観戦ではチーム名にも注目しながら試合を楽しみたいなと思いました。
※サッカーJ1のチーム名の由来はこちら