すみくにぼちぼち日記

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経営学部と経済学部の違いとは-ヒト, モノ, カネ, 情報を企業目線で捉える経営学, 国や世界視点の経済学

文系人気学部の代表格である経営学部と経済学部。大学選びの時には多くの高校生がこの2つの学部を候補にします。人気がある一方で、意外と分かりにくいのが経営学部と経済学部の研究対象の違いです。

この記事では経営学部と経済学部がそれぞれどのような勉強をするのかをご紹介します。

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経営学部と経済学部の違いとは

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経営学部と経済学部は共にヒト・モノ・カネ・情報の動きを研究する学問です。

しかし、この二つの学問には大きな差があります。その差は、経営学がヒト・モノ・カネ・情報の動きを経営者の視点で研究するのに対し、経済学部は国や世界レベルの視点で捉えるという違いです。

つまり、経営学は「1つの企業や複数の企業がどのように組織を運営するのか」、また、「どのような戦略を用いて市場競争を勝ち抜くのか」という社長目線での学問であるのに対し、経済学は「国をどう豊かに発展させるのか」、「貧困問題をどのように解決するのか」、「国家間取引の利益をどのようにすれば最大化できるのか」などのより大きな視点で市場にアプローチする学問であるといえます。

 

経営学部の研究対象は企業とビジネス

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経営学部は企業の動きを研究する学問なのですが、企業の動きは大きく分けて二つに大別することができます。一つが経営戦略、そしてもう一つは組織戦略です。

経営戦略の研究というのは、企業が存続するために、また、市場内でのシェアを広げていくためにどのような戦略をとればよいのかということを研究する分野です。

一方で、組織戦略の研究は、企業が企業活動を進めるために、どのような組織体系を構築すればよいのかを考える学問といえます。

経営戦略とは

経営戦略というのは、市場に対して企業はどのようなアプローチで参入を進めていくのかを考えます。「経営学」という言葉を聞いて、真っ先に思い浮かべるのはこの経営戦略かなと思います。

例えば、「参入する事業を増やしていく多角化戦略がいいのか、主力事業に集中する集中戦略を採るのがいいのかを考える」というのが代表的な例です。

他にも「先行優位と後発優位」、「市場でのポジション」、「マーケティング」など、自社が外に向かって優位性を発揮するための戦術を考えるのも経営戦略分野の大切な研究対象となります。

組織戦略とは

組織戦略というのは、組織がどうあるべきか、組織をどのように運営するのが良いのかを研究する分野です。

例えば、「企業の組織構造について事業部制を導入するのが良いのか、仮に導入するならどのような企業に事業部制が適しているのか」を研究することや、「どのような人事評価制度を確立するのが良い」のか、「原価計算の仕組みはどのように考えればよいのか」など組織に関わることを多岐に渡って研究します。

 

経営学関係の必読書は『ブラックスワン経営学

 

 

経済学部は国や世界視点で市場を見る

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経済学部の研究対象となるのは「市場」の中でどのようにモノやサービスが売り買いされるのかということ。お金が流通して形成される複雑な経済活動を理解して、国や世界の経済発展に役立てようとする学問です。そしてその基本的なお金の動きを理解するために必要な2つの考え方が「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」です。

ミクロ経済学とは

ミクロ経済学というのは、経済活動の主体である「企業や家計」の行動を理解しようとする学問です。簡単に言うと、モノを売る企業(供給)とモノを買う家計(需要)の動きを考えるのがミクロ経済学です。

高校の政経で習う需要と供給のグラフ(需要曲線と供給曲線)がミクロ経済学の基礎となります。

ミクロ経済学でよく耳にする言葉は「ゲーム理論」や「市場の失敗」などで、経済学と聞いてイメージする学問はこのミクロ経済学だと思います。

ちなみにこのブログで紹介したことのある「比較優位」の考え方は、このミクロ経済学の貿易理論の考え方です。

※比較優位はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

マクロ経済学とは

マクロ経済学というのは、「国の政策」など、より大きなレベルで経済を捉える学問です。

ミクロ経済学は市場を主体に需要と供給の動きを市場が管理することを原則としてヒト・モノ・カネ・情報の動きを見ます。しかし、自然に任せるのにも限界があり、マクロ経済学では、「その限界に対して政府がどのように介入していくのか」という部分に注目します。

簡単に言うと、ミクロ経済学は市場の動きは市場に任せる(政府不介入)のが良いという「神の見えざる手」の理論が大本にある経済学で、マクロ経済学は経済を上手く回すには政府の介入することも大切だという「ケインズ経済学」を基にした学問ともいえます。

 

経営学部・経済学部で数学は必要か

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経営学部、経済学部は文系の高校生に選ばれることが多い学部ですが、気になるのは数学を使うのかというところ。

純化して言うと、「経営学部は数学ができなくても問題ないのですが、経済学部は数学ができたほうが良い」です。

特に経済学部は数学をすごく沢山使います。高校数学であれば微分積分までは理解しておいたほうがいいです。

私は高校時代数学2のテストで100点中1点を取ったことがあるくらい数学が苦手なのですが、大学院の経済学の授業では微分積分が分からずに苦労しました。

大学で経済学部を希望している場合は、受検で数学を選ぶようにするといいかもしれません。

 

経営学部で経済を, 経済学部で経営を学ぶことは可能か

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経営学部や経済学部に入って双方の科目を学べるかですが、基本的に学べる環境が整っている場合が多いです。

ただ、主として学ぶことは所属学部・学科の学問となります。

私も経営学修士課程に通いましたが、国際経済や開発経済など、経済学の授業も多く履修しました。企業と市場は互いが切っても切り離せない関係ですので、どちらの学部に進学したとしても、興味を持って学ぶのがいいのかなと思います。

 

経営学部と経済学部の就職動向

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経営学部と経済学部の就職動向ですが、各大学の就職実績を見ると、どちらも製造業、金融、商社、広告、建設など幅広い就職をしていることが分かります。

また公務員試験を受検したり、税理士や会計士を目指す学生も多いです。

私の母校も経営学・経済学部の学生は士業を目指す学生がいたり、また、役所や税務署を志望する学生も多くいました。

 

経営学部と経済学部がある大学

経済学部と経営学部は各県に沢山大学があります。

各県の国公立大学や主要私立大学ではこれらの学問を学べる環境が揃っていると思いますので、是非一度調べてみてください。

また、一部の大学では経済学部に経済学科と経営学科が準備されていることもあります。

 

終わりに

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この記事では大学選びで気になる経営学部と経済学部の違いをご紹介しました。

経営学部は企業の動きを、経済学部は国や世界の視点からヒト・モノ・カネの動きを研究する学問です。

より実学に近い立ち位置で市場を考えたい場合は経営学を、より理論や統計を用いて市場を捉えたい場合は経済学を選ぶのがおすすめ。

また、同じ経営学や経済学でも大学ごとに少しずつ特徴が異なります。重要視する理論が違っていたり、教授陣の専門分野も異なっていたりしますので、志望大学のHPに書かれた各学科の説明や授業内容をよく読んで、志望大学と学科を考えてみてください。

 

※文学部と外国語学部の違いはこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

※外国語学部と国際系学部の違いはこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

 

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