海外留学を考えたとき、海外での生活方法は大きく①ホームステイ、②学校の寮、③一人暮らし(ハウスシェア)、の3つがあります。中でもホームステイは現地の生活文化を深く知るためには最も魅力的な選択肢。
今回はそんなホームステイに関して、ホームステイはどのようなものか、ホームステイに当たり外れがあるのか、など、ホームステイの実情を体験を元にご紹介します。
- 海外留学のホームステイには当たり外れがある?
- ホームステイの食事は3タイプ
- ホームステイの当たり外れ
- ホームステイを実際に体験した感想を国別に
- ホームステイは受け入れ家族の気持ちが重要
- ホームステイが嫌になったときには
- 留学にホームステイはおすすめか
- 留学前の語学練習はオンライン英会話
- 終わりに
海外留学のホームステイには当たり外れがある?
ホームステイというのは、海外で滞在する際の選択肢の一つ。留学ではホームステイの他に学校の寮に住む場合や町にあるアパートに一人暮らしする方法などもあります。
ホームステイのメリットは現地の家庭に入ることで生活文化を体験することができ、また、より長い時間外国語に触れるため外国語能力向上にもつながるということです。
滞在先の国の家庭料理をいただけたり、ホームステイ先の家族と出かけたり、別の家族と家族ぐるみで付き合ったりと、日本では経験することができない異文化体験を実際に経験することができます。
ホームステイの食事は3タイプ
ホームステイでは食事の回数を事前に予約することが殆どです。
中でもメジャーなのが朝食のみ、朝食と夕食、朝昼晩の3タイプです。
①B&B(Bead & Breakfast)
このタイプは朝食のみついているタイプ。昼食と夕食がついていないので、朝ごはん以外は外で食べることになります。フランスで経験しましたが、朝ごはんはパサパサのパン。夕食は近くのファミレスに一人で食べに行く生活で、お金もかかりました。ホームステイ代は安くなりますが、毎日の外食で出費がかさむので、おすすめしません。
また、家族との団欒も夜ご飯がついていないので時間がなく、あまり会話をすることができません。台所を自由に使うことができないので、このタイプを選ぶのであればアパートか寮を選ぶのがおすすめです。
②朝夜の2食
個人的にスタンダードだと思うのが朝夜の2食。お昼は学校や外で食べる方式です。私はメキシコ、イギリス、ブラジルでこのタイプでした。
夜ご飯の時に家族と話すことができるのがいい所で、家族との会話があり、家族によっては美味しいご飯を頂くことができます。
お昼は学校や外でサンドイッチなどを食べるため気兼ねすることもないですし、個人的にはおすすめなタイプです。
③1日3食
1日3食のタイプもあります。私はオーストラリアとスペインでこのタイプでした。1日3食タイプの場合、受け入れ家族が趣味で受け入れていることが多いため、ものすごく良くしてくれます。と言うのも、1日3食を準備するのって結構大変。それでも受け入れたいという家族は、国際交流が目的なことが多いので、とても親切な家族です。
私はとても好きだったこのタイプですが、人によってはお昼に家に帰らなければならないのが大変と言っていました。友達とご飯にいけない、などのデメリットもあるようです。
ホームステイの当たり外れ
ホームステイというと、「当たり外れがあるよ」という声を聞きます。私はオーストラリア、メキシコ、スペイン、フランス、イギリス、ブラジルの6カ国でホームステイをしたことがあるのですが、感覚として確かに当たり外れが有りました。
当たりの家庭では素敵な家族に囲まれて、色々な話をしたり、美味しい料理を頂いたりと「歓迎されている」と実感できるホームステイでした。
一方で外れかな?と感じた家庭では、ご飯はパサパサのパン、会話はなし、ビジネスライクなホームステイで、ホームステイと言うよりも部屋の一室を貸してもらっているだけのアパート暮らしと変わらない。ステイ先の家族からは煙たがられる。アパートのほうが気ままな生活ができるので、良かったなと思ってしまうほどでした。
ホームステイを実際に体験した感想を国別に
そんなホームステイですが、私が経験したホームステイを留学形態と国別にご紹介します。
オーストラリア-自治体の派遣団(高校留学)
オーストラリアに行ったのは高校1年生の時。夏休みの2週間を使って高校へ通う交換留学でした。自治体の派遣団としていったため、ステイ先の家族は審査があり、裕福な家庭でした。また、同じ年の位の高校生の家にホームステイしたため、よく一緒に出かけたり、家族ぐるみの付き合いをしている家族の家に遊びに行ったりと、素晴らしい時間を過ごすことができました。
メキシコ-大学の留学プログラム
続いて大学3年生のときに参加した大学のプログラム。1ヶ月程度の滞在でしたが、こちらも提携大学が審査した家庭へのホームステイです。1家族1組の受け入れで、受け入れ家族の審査もあり、お金儲けでの受け入れができない仕組みとなっていたのが良かったです。
大学が用意したプログラムがあったので、一緒に出かけるということはなかったのですが、3食美味しい食事を準備していただき、ステイ先の家族にもとても良くしていただきました。
スペイン-私立語学学校との提携家族
スペインは私立の語学学校に1ヶ月通ったのですが、その学校にホームステイ先を斡旋していただきました。
1日3食付のステイで、家族がとても素敵な家族で、本当に素晴らしい時間を過ごすことができました。お昼はフルコースで前菜、スープ、メイン、デザート、コーヒーという食事を毎日頂き、土日に旅行に行くときには必ずサンドイッチ(生ハム入りのボカディージョ)を持たせてくれました。
お金持ちのお家のようで、趣味で受け入れをしている家族で、ホストマザーやホストファザーとの会話がとても楽しく、一緒にテレビを見たり、外を眺めたりと素晴らしい時間とおもてなしに感動した思い出があります。
フランス-私立語学学校との提携家族
フランスも語学学校からの斡旋。1日1食のB&Bでした。いい家族でしたが、ビジネスライクで、「部屋と朝食を提供している」というスタンスです。
同じ時期にフランス人の男の子がホームステイしていましたが、部屋を借りているだけと言う感じで仲良くもならなかったですし、家族との会話もありませんでした。
また、夜ご飯がついていなかったので毎日ファミレスに行きお金がかかりましたし、台所が使えず自炊できなかったのも痛かったです。
ビジネスライクの家庭ならホームステイする意味がないと感じましたし、個人的にはアパートにしておけば良かったなと思いました。
今となってはいい思い出です。
イギリス-私立語学学校との提携家族
イギリスは2週間ほど語学学校に行ったのですが、その時に斡旋してもらった家族です。朝夜2食でしたが、こちらもビジネスライク。中国人の女の子が同じ時期にホームステイしており、「お金稼ぎでやってるんだな」という感じがかなりしました。
夜ご飯は家族とは別に食事、朝は台所のパサパサのパン… 子どもの部屋だった部屋らしく、子どもたち(4人)が追い出された感が否めず心苦しかったです。
一番下の女の子がしょっちゅう部屋に入ってきてはいたずらするし、ホストファザーは国際交流好きな感じがしましたが、家族からは煙たがられて…
イギリスは留学生が多いので、趣味でホームステイの受け入れを行っているのではなく、お金目当てなんだろうなと感じてしまいました。
ブラジル-私立語学学校との提携家族
ブラジルも語学学校提携の家族で1日2食付のホームステイ。フランス、イギリスに続き2人受け入れでしたが、留学生が少ない地域で、家族が素晴らしく、本当の子どものように接してくれました。
始めはスウェーデン人の女の子、続いてスイス人の女性と同じ時期にホームステイとなりましたが、食事をいつも全員で食べる環境だったので、スウェーデン人の女の子ともスイス人の女性とも仲良くなることができ、とても良かったです。
家族との時間も多く、ポルトガル語の練習にもなりましたし、何よりも逼迫した感じの生活環境ではなく、お金持ちの国際交流と言う感じでとても良い雰囲気でした。
ホームステイは受け入れ家族の気持ちが重要
ここまで、経験したホームステイを振り返って感じたのは、ホームステイの受け入れ家族の気持ちが大切だということ。
お金儲けなのか趣味なのかと言うことがホームステイで良い経験ができるのかできないのかの鍵であるといえます。
また、個人的な感想ですが、傾向として、留学先で人気な国(留学生が多い国)はお金儲けが目的の受け入れ家族が多い気がします。
ホームステイは良くないというコメントや記事を目にするときに、アメリカやカナダ、イギリスのことを書いている方が多いですし、私も実際にイギリスの家族は他の国の家族よりももっと「ホームステイで稼いだお金を生活費に当てている」感じがしました。
その様な家族の場合、経費削減のために規制が多かったり(シャワーの回数など)、食事が適当だったり(美味しいパンではなくパサパサのパン)と、ホームステイさせるためのコストをすごく気にするため、結果的に不自由な生活を強いられる結果となるのかなと思います。
ホームステイが嫌になったときには
ホームステイが嫌になったときには、先ずは斡旋してくれた業者や語学学校に相談し、家族を変えてもらうか、アパートへの引越しを検討するといいと思います。
ホームステイの家族はそれぞれ異なっていますから、同じ国の中にも良い家族がいることもありますし、アパートで一人暮らしをすれば気分が晴れることもあります。
ホームステイが苦痛で留学が台無しにならないよう、先ずは住環境を変えてみることを検討するといいです。
また、相手の家族に気を使って言い出すことができない場合もあると思いますが、相手の家族のことは気にしなくても大丈夫。自分が出て行ったら次の受け入れを待つだけですし、そもそも受け入れ家族の対応が拙かっただけでホームステイする側に非はありません。
家族と合わないと思ったら、できるだけ早く住環境の変更を検討してみてください。
留学にホームステイはおすすめか
色々書いてきましたが、ホームステイがおすすめかどうかを考えたときに思うのは、やっぱりおすすめだということ。
私は半年間スペインでアパートでハウスシェアをしていましたが、やっぱりホームステイの家族が居るとその国の文化を知ることができますし、その家族が仮に合わなかったとして、「ああ、こうやって生計を立てている家族があるんだな」と逆に良い経験になることもあります。
私もフランスとイギリスのホームステイは正直微妙だと思いましたが、その国の生活環境やお金の稼ぎ方などを知れて、良い社会勉強になったなと感じています。
一方で、長い期間の留学であれば、1ヶ月ほどホームステイで残りは一人暮らしなどと言う風にした方が、自分の自由な生活ができていいかもしれません。
留学は自由ですから、自分が一番いいと思う生活スタイルを選べれば一番かなと思います。
留学前の語学練習はオンライン英会話
グローバル化が叫ばれて久しいですが、社会に出ると英語を使用する機会が多くあります。
留学中に英語力を身につけていくという方法も一つのですが、留学前に英語力を身につけ、留学中は身につけた英語力を実践的に発揮する場として捉えると、将来武器になる英語を身につけることが可能です。
私も海外営業職として英語を使用する機会は多いのですが、海外営業という職種でなくとも海外出張だったり、海外の文書を読む機会などは非常に多いです。
会社もこれから入社してくる社員には当然の様に英語を求めてくる今の時代。英語ができないというだけでチャンスを与えてもらえなくなる可能性などを考えても英語に慣れておくというのはとても重要。
留学という機会に実践的な英語運用力を身につけるべく、留学前から英語力を高める練習をぜひ進めてみてください。
※学生におすすめな英会話の紹介はこちら
終わりに
今回は海外留学の滞在形態であるホームステイについて、ホームステイの当たり外れがあるのかと言うことを経験をもとにご紹介しました。
国や家庭によって良し悪しがあるホームステイですが、一番いいのは「自分がいいと思う家族とは一緒に過ごして、微妙だと思う家族の場合は変更する」ということ。
自分が我慢を重ねる留学は長く続けば続くほど苦痛になっていきます。一方で、自分が異文化を満喫できる留学になれば、一生「留学して良かった」と思うことができると思います。
是非自分に合った留学を探して、実践してみてください。
※エージェントを通さずに留学する方法はこちら