すみくにぼちぼち日記

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営業訪問時の事前準備とマナー(BtoB新規営業)-営業職は訪問前に結果が決まる

営業職として働く場合、営業訪問の準備が大切だと先輩社員から言われます。

実際、営業訪問では営業前の事前準備が上手くできていれば商談が上手く纏まりますし、準備不足であれば商談は纏まりません。言ってみれば営業訪問前に結果は決まっているのです。

今回はそんな営業職の営業訪問事前準備についてどのような準備をすれば良いのかをご紹介します。

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営業訪問時の事前準備とマナー(BtoB新規営業)-営業職は訪問前に結果が決まる

営業の仕事というと、「お客さんを訪問すること」だと思われていることが多いのですが、実は営業の訪問と言うのは、最後の仕上げであって、実際には営業訪問前に結果が99%決まっているのです。

営業職の仕事の成否は、どれだけ訪問前の準備をしっかりと適切に実施したのかと言うことにかかっています。

この記事では、営業前の準備を万全にし、効率よく成果を生み出すコツをご紹介します。

 

現行品の情報集めと分析

まず、営業で新規参入を目指す場合、一番大切なことは訪問前の事前情報の確認です。基本的にBtoB営業の場合、飛び込み営業は行わないことが多いです(稀に有ります)。何故なら、相手が法人だとセキュリティの問題から飛び込み営業でキーパーソンに会うことが難しいから。ですから、事前に訪問する会社についてリサーチすることができるのです。

中でも重要な情報として挙げることができるのが、「使用している製品についての事前情報」です。自社の製品を売ろうと思っている場合、新規プロジェクトでない限りはユーザーは別の企業の製品を使用していると考えられます。

ですから、先ずは何処の会社の何と言う製品を使用しているのかを事前に確認する必要があります。

競合の情報が分かったら、今度はその製品の分析を行います。万能な製品というのは、この世には存在しないので、競合の製品には良いところもあれば悪いところもあります。それを事前にリサーチします。

競合情報は、自社のサーバーなどで管理している場合が多いので、会社の資料から競合情報を確認することが必要です。

「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」です。

 

ユーザーの課題抽出

ユーザーの現状が分かったら、今度はその製品を使っているユーザーでどのような課題があるかを確認します。

例えば、製品寿命が短い、製品の生産性が悪い、価格が高いなど、様々な課題をユーザーは抱えています。ですから、ユーザーは何を課題と考え、自社に何を期待しているのかを考えることが大切です。

課題抽出で重要なことは、訊かなければならないことを一度にまとめて質問すること。情報を過不足なく収集するためには、どのような質問をしたら良いのか、しっかりと整理して質問を考えます。

ここでの情報収集が訪問の成否を決めることとなります。

 

改善案の立案

ユーザーの現状が分かったところで、改善案を検討します。改善案は製品自体の性能で改善できるものもあれば、製品を使用する環境の整備が必要な場合があったりと、色々な方法が考えられます。ユーザーの困りごとを解決するためにはどの改善案が一番有効なのかを考えることがとても重要です。

この改善案の立案において一番重要なことが、客先の課題を正しく理解していること。客先の要望を理解していないと自分が立てた改善策が的外れなものとなってしまい、最悪の場合客先の信頼失墜に繋がりかねません。

しっかりとした情報を用いて改善策を立案することを心がけながら、準備を行います。

 

社内での情報共有と意見聞き取り

自分のプランができたら、それを先輩や上司に共有し、計画の修正が必要かなどを相談します。慣れない間は自分の計画が効果的でなかったり、より良い提案ができる場合がありますので、社内での情報共有はしっかりと行うようにすると良いです。

また、初回訪問から案件クローズ(成約)までの道筋をつけておくと後の仕事が楽になります。

 

自社製品の紹介資料準備

提案内容が決まったら、自社製品の紹介資料を準備します。カタログ、プレゼン、配布資料など、必要なものを揃えます。重要なことは、自分で立てた計画に沿った資料を準備すること。製品資料の作成などは突き詰めればきりがないですし、計画がなければ雲を掴むような準備しかできません。

自分が客先の課題に対して、どのような貢献・改善を提案することができるのかを的確に説明するための資料準備が重要です。

 

自社の製品知識及び技術知識、業界情報の獲得

資料の準備をしながら、自社製品の知識や業界情報の収集を行います。先ずは自社製品の知識を完璧に暗記することが大切です。また、そのユーザーの製品や業界についての情報を事前に収集し、ユーザーとの会話がスムーズに進むように準備します。

 

納期の事前確認

製品について準備が終わったら、提案する製品の納期を事前に確認します。テスト品の納品納期と本受注時の納品の納期の両方を事前に確認します。

 

ユーザーへの訪問営業

ここまで紹介した準備ができていれば訪問は成功したようなもの。あとは訪問時に好印象を持ってもらえるような訪問実現を目指します。

 

訪問時の持ち物

訪問時に忘れ物をすると血の気が引く思いをしますので、忘れものが無いように心がけます

・名刺/名刺入れ

・文房具/ノート/携帯/タブレット

・自社製品のカタログや資料

・仕事道具(測定具/電卓/見積り等)

 

訪問時のマナー

客先訪問は必ず5分前に着くようにします。早過ぎるとお客さんの準備ができていませんし、遅過ぎると待たせてしまいます

実は早過ぎる訪問は、訪問を受け入れる側からする困りものです。3時から面談であれば、3時に来ることを想定してその日の仕事を行っているので、2時半などに来社があると焦ります。早く着き過ぎた場合は少し時間を潰して5分前に着くように調整すると良いと思います。

また、遅れる場合は事前に連絡を入れます。お客さんも、遅くなることを事前に知っていれば怒ったりはしません。事前連絡が無いから怒るのです。渋滞や電車の遅延などは誰にでも起こり得ることですので、遅れると分かった時点に先方に電話連絡を入れます。

 

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営業訪問時の成果物

訪問時には成果物として案件を少しでも進展させることを目指します

私の場合、工場で使う消耗品の営業の為、ひとつの訪問でひとつのテスト実施の成約を目指して訪問しています。ですから、訪問してお話して終わり、では無く、1回の訪問で何かしらの成果物を持ち帰ることを意識して営業を行います。

 

今後の取組計画の立案

とはいえ、営業の成果物を持ち帰るのはかなり難しいです。

そこで秘策があります。それは、営業中に、その後のスケジュールを作成し、客先に提案、案件クローズ(本受注)までの道筋を先に示すことです。

私も訪問の終わりに5分ほど時間を頂いて、今後のスケジュールを提案します。この方法の良いところは、ユーザーと1つにチームになれること。スケジュールを提案することでお互いの目標がひとつになり、連帯感が生まれ、「よし、それならやってみよう」という気持ちを持ってもらうことができるのです。

例えば、工場を訪問し、課題を目で確認した後、訪問前に準備した改善策に少し修正を加えてを提示します。

そして、最後に

「本日はありがとうございました。今回の訪問で○○機の△△パーツを■■という製品に置き換えることで課題としていた短寿命の問題を解決できればと思います。この■■は2週間後に納品できますので、2週間後に納品、テスト、大体1ヶ月の寿命を見ていますので、1ヶ月間モニターし、性能をご確認ください。

2週間後の納品時に一度御社に再訪させていただき、初期性能確認の立会い確認をさせて頂ければと思いますが、ご予定はいかがでしょうか?

また、今回機械を確認したところ、★★パーツの摩耗が激しいことが分かりましたので、こちらは機械メーカーにお問い合わせいただき、パーツの交換の相談をなさってみてください。また、この機械の使用時の注意事項・使用条件をオペレーターの方にお伝えしましたので、帰社後資料をおくります」

とまとめを行います。この言葉に含まれている、次に繋がる要素は以下の通りです。

①製品■■のテストの約束

②再訪の具体的な日程決定(2週間後)

③本受注のタイミングの提示(1ヵ月後)

また、自社製品の販売とは別に、技術的観点からの提案を行い、ユーザーからの信頼関係の構築を意図して会話をしています。

こうすることで、テスト品受注と再訪という2つの成果物を生むことができ、また、具体的な今後の納品スケジュールも自分の中で思い描くことができるのです。

 

営業訪問後のまとめは一刻も早く

営業訪問を終えたら、客先へ訪問のまとめメールを送付します。これは早ければ早いほど効果があります。鉄は熱いうちに打てというとおり、客先が興味を持っている間に具体的な価格調整や受注活動を行う必要があるからです。

訪問の目的、結果、提案と、3つの段落に分けたメールを作成し、直ぐに客先へ連絡を入れましょう。

 

※報告書の書き方はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

終わりに

今回は営業職として客先を訪問する場合の事前準備についてご紹介しました。

営業の仕事は準備が全てです。しっかりと準備をすれば、客先からの信頼を得ることができますし、受注にも繋がりやすくなります。

営業は「足を運んで何ぼ」と言われることが多いですが、「訪問はお客さんの時間を奪っているんだ」という気持ちを常に持って、事前準備をしっかりと行い、訪問が最大限良いものになるよう、工夫しながら営業活動を行ってみてください。

 

※スピーチや演説のコツはこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

※仕事を早く終わらせるコツはこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

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