すみくにぼちぼち日記

メキシコ生活や欧米旅行記、語学、大学、美術館について

海外駐在員がコロナ禍で辛いと思うこと

世界中を襲ったコロナウィルスという脅威。各国でロックダウンや外出禁止などが相次ぎ、不自由な生活を送っている昨今ですが、海外で働く海外駐在員も各国の指示に従い行動が制限される生活が続いています。今回はそんな状況の中、海外駐在員がコロナ禍で辛いなと感じることについて、ご紹介したいと思います。

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仕事で駐在しているのに仕事がない

一番の辛いところは、その国に仕事で来ているのに仕事がないこと。人に寄りきりとはいえ、駐在員として海外に住む場合、その国に住んでいるモチベーションの大部分は仕事です。いってみれば仕事の為にその国に住んでいるのに、仕事がないという状態は、何を目的に生きればいいのかが分からない状態であるといえます。

最大のモチベーションである仕事ができない現状は駐在員にとって一番難しいことなのです。

積みあがる製品在庫

勤め先はメーカーなのですが、駐在している国にはオフィスと倉庫のみある状況です。ですから、本社から物を輸入して販売しているのですが、購入した当初の計画では全て売れると思って纏まった量を輸入しているため、オフィスに在庫が溢れかえっています。

倉庫にはもう入りきらず、倉庫の外にパレットを置いてその上で製品を保管。この在庫の山を見ただけで悲観的な気持ちになります。

従業員の不満がたまる

これだけ仕事が激減すると従業員の不満も溜まってきます。私の会社はコロナの中でも満額お給料を出しているのですが、それでもボーナスが少ないなど不満を言われてしまいました。自分も雇われの身ですから、従業員の気持ちも良く分かるのですが、この状況下で従業員の不満を取り除くというのが中々難しいというのが現状です。

海外で一人という孤独

もともと海外に一人でいると、気晴らしや旅行、日本食を食べに行くことなどで心のバランスをとることになるのですが、現在の状況では外出ができないため、孤独の中で堪え続けることしかできません。

海外で一人家の中に閉じこもっているというのも、とても大きなストレスとなっています。

駐在先の治安悪化

コロナウィルスの影響で各企業の業績が悪化していることは間違いありません。そうなると会社は従業員を解雇するようになって行きます。職を失った人々が町に増え、ただでさえ悪い治安がもっと悪くなってしまいました。

治安悪化は駐在員が一番恐れていること。これ以上治安が悪化しないことを祈る日々です。

日本へ帰国することができない 

日本にいつ帰国することができるのか、それが全くわからず、日本に帰れるという希望もなくなってしまいました。本当は2月に一時帰国予定だったのが6月にずれ込み、そして航空会社から6月便がキャンセルされたという連絡が入ったため、日本に帰れるのかどうかも分からなくなってきました。

日本への一時帰国だけが人生で最大で唯一の楽しみだったので、悲しい限りです。

何処の自治体からも援助がない-日本での給付金も受け取れない

日本は政府からの援助もあり、医療インフラも整っていて、確かに色々難しいところもあると思うのですが、外から見ると本当に素晴らしい国だと思います。

メキシコでは自粛が推奨され、企業活動停止が義務なのにも関わらず、政府からの補助は一切出ません。日本に住民票が無いため日本での給付金はもちろん受け取ることはできません。

その上メキシコは医療インフラが脆弱で、コロナウィルスによる死亡率がものすごく高いです。

そういう部分においても、海外駐在でこのようなパンデミックが起こるというのは恐ろしいことだなと思いました。

※2020/6/16追記

日本からの給付金を海外在住者でも頂ける可能性があるというニュースを目にしました。実際に頂けるかは分かりませんが、日本が少しでも海外在住者に目を向けてくださったことをとても嬉しく思うとともに、これからも頑張ろうという気持ちが芽生えてきました。

終わりに

今回は海外駐在でコロナがある現状に対して辛いと思うことをご紹介しました。世界的に、コロナウィルスの状況は以前よりは回復傾向にあるということで、ぼちぼちと経済活動も回復してきており、かなりマシな状況になってきました(メキシコは悪化している中6月から経済活動再開)。これから状況が上向き、何の心配も無く過ごせる日が来るのを願うばかりです。

※メキシコの6月からの経済活動の様子はこちら 

sumikuni.hatenablog.com

 

※海外駐在で大変なことはこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

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