すみくにぼちぼち日記

メキシコ生活や欧米旅行記、語学、大学、美術館について

海外駐在の赴任形態別メリット・デメリット-家族帯同と単身赴任

海外駐在の辞令が出て一番迷うことが、家族帯同で行くか、単身赴任で行くかということ。家族がフルタイムで働いている、子どもが学校に通っているなど、選択肢がない場合もありますが、選べるのであれば、どちらにどういうメリットがあるのかが知りたいところ。

今回は海外駐在の赴任形態、家族帯同と単身赴任について体験談をご紹介します。

f:id:k-heki:20200404063308j:image

 

単身赴任メリット

経済的に余裕が出る

単身赴任のメリットはずばり、お金がたまること。日本で配偶者が働いている場合、お金がたまりやすくなります。

自由

単身赴任は自由です。多趣味な場合には大きなメリットとなると思います。ゴルフに行ったり、駐在員同士で遊んだり、観光したり、現地採用の方々と仲良くなったり、赴任先で友達を沢山作ったり…

ちなみに私の場合、極端に人見知り、引きこもり体質なので、週末48時間自宅から出ず、食べるのも面倒になって、廃人、生ける屍になっていたので、性格によっては自由がデメリットとなる場合もあります。

家族に危険が及ばない 

特に危険地域に赴任する場合には、家族に危険が及ぶということが一番心配なところ。単身赴任では、少なくとも現地で家族が危険に巻き込まれるということはありません。

単身赴任デメリット

孤独

孤独です。特に私のような人見知りの引きこもりにとって、単身赴任生活は孤独の極みでした。仕事と家の往復の生活。土日は48時間自宅待機。更に言えば自宅のソファーの上に12時間座りっぱなしでソファーに自分のあとが残ってしまいました。

食生活の乱れ

普段自分が食事を作っている場合でも、配偶者が作っているという場合でも、海外での一人暮らしになると、家族と過ごしていたようなバランスの取れた食事をとることが難しくなります。

普段家庭で自分が料理担当の場合には、家族がいない分手抜きになることが多いですし、配偶者が料理担当の場合には、自分で料理をする習慣作りから始める必要があり、中々ハードルが高いです。

残業が果てしなく続く可能性も

会社によっては「一人で来てるんだから遅くまで残ってもOK」と言うような空気がある場合も。その様な会社で働くことになると、土日出勤や遅くまでの残業を率先して実施しなければならないという場合もあるでしょう。

家族帯同メリット

駐在が楽しくなる

単身赴任も家族帯同も経験しましたが、家族帯同の駐在は単身赴任の100倍楽しいです。毎日新しいことが起こり、いろいろな場所へ行き、新しいことを知ることができる。たぶん、一人暮らしでも行動派の方は同じような経験ができるのかもしれませんが、一日自宅警備に励むような私のような人間の場合、家族帯同による生活の変化がとても大きかったです。

料理が美味しくなる

自分で作る場合も、配偶者に作ってもらう場合も、やっぱりみんなで頂く食事というのは格別に美味しいなと感じました。単身赴任のとき、食事はただ摂取するもので、土日になるとご飯を食べないで数回お菓子などをつまむだけという日もありました。その様な食生活を送った後に、家族が来てから初めて頂いた食事は格別だったなと思います。

家族と色々なことを経験できる

家族と色々なことを経験できるのも大きなメリット。私は一人旅が趣味で、単身赴任中もアメリカへ旅行に行ったりしていましたが、家族帯同となってからは近場のマーケットや、メキシコの民芸品で有名な町に車で行ったりと、「特別な旅行」ではなく、「日常の中の新たな発見」を沢山経験することができました。

また、子どもがいる場合には子どもの成長を間近で見ることができるというのは、とても幸せなと駐在して改めて感じました。

交友関係が広がる

特に私の場合人見知りが激しいため、駐在後中々お友達ができませんでしたが、家族帯同となってからは社交的な配偶者が多くのお友達を作り、その交友関係が自分にも良い影響を与えてくれたなと思います。

家族帯同のデメリット

喧嘩が増える

家族帯同の最大のデメリットは喧嘩が増えること。日本で暮らしていたときには家族とは殆ど1回も喧嘩したことがなかったのですが、メキシコに着てから些細なことで喧嘩が勃発します。原因は分かっています。それはストレスです

海外駐在のストレスは日本にいたころのストレスとは比べ物にならないくらい甚大なものです。日々の生活ではあまり感じないのですが、安全に気を配ったり、仕事先の重圧だったり、自由が制限されたりと、日常生活の中で少しずつ蓄積されており、それが些細なことで爆発し、喧嘩に繋がります。

駐在員もストレスがたまり、帯同家族もストレスがたまる。それによって、喧嘩が増えていくのです。

家族に危険が及ぶ可能性も

駐在する場所が何処であれ、日本よりは危険なことは確か。家族が危険に巻き込まれる可能性は日本よりも高いといえます。例えば私はメキシコに来て3年目ですが、この3年間で日本に居たらなかなか巻き込まれないような危険を3回体験しました。

1回目は集中豪雨。1年目の夏の豪雨は想像をはるかに超える強さで、町全体が水につかるのではないかと思うほど。実際、ホンダを中心とする日系企業のオフィスが水没した例もありました。

2回目は2年目にガソリンが無くなり犯罪が増えたこと。パイプラインからの盗難を防ぐために政府がガソリンの輸送方法を変えたことがきっかけでメキシコは大パニック。一時期ガソリンが全く手に入りませんでした。そして、その措置に反抗した犯罪組織が道路で車を襲撃し、火をつけて捨て置くという事件も度々発生しました。

3回目は今回のコロナウィルス。世界中に感染が拡大していますが、やはり日本と比べて脆弱な医療体制のこの国で家族が感染することを想像すると、海外駐在の家族帯同は危険だなと感じます。

※上記2回目のガソリン騒動の詳細記事はこちら 

sumikuni.hatenablog.com

 

終わりに

今回は海外駐在における単身赴任と家族帯同の2つの赴任形態それぞれのメリット・デメリットを紹介しました。

個人的には家族帯同ができるのであれば家族帯同をお勧めしたいですが、家庭ごとの事情によってそれも難しいということもあります。その場合には、是非SNSなどを利用しながら、日々の生活で起きた何気ない体験などを日本にいる家族とシェアしながら海外赴任を楽しめればいいなと思います。

 

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村