海外駐在について気になるのが、英語力や語学力について。
この記事では、海外駐在に必要な語学力をご紹介します。
- 海外駐在に必要な英語力-語学力・TOEICの点数はどのくらい必要?
- 職種によって異なる必要な語学力
- 日常会話とビジネス会話
- 英会話や外国語会話を練習する
- 海外赴任後に語学力を伸ばすことは可能か
- 英語圏以外に赴任した場合
- 営業職でも英語・外国語を使わないことも
- 実際に駐在して語学面で困ったこと
- 駐在員を目指すなら転職も視野に入れて
- まとめ
- 終わりに
海外駐在に必要な英語力-語学力・TOEICの点数はどのくらい必要?
海外駐在に必要な語学力は、一般的にはTOEICで730点くらいと言われています。
ただ、730点に届かなくても海外で活躍することは可能で、語学力と一緒に専門性を磨くことが海外駐在で活躍することにつながります。
語学力の目安としてまずはTOEICで650点くらいを目指して勉強するのがおすすめ。
海外で働くときに一番重要なのは基礎力です。言葉の仕組み、文法などをきっちりと頭に入れておけば、応用である専門用語を用いた会話やプレゼンも練習次第で成長させることが可能です。
TOEICの勉強方法
TOEICの勉強方法としてお勧めなのは、ひたすら問題を解くこと。解いて分からないところは復習すると言う方法が一番効率的です。問題集は『公式TOEIC Listening&Reading問題集』だけあればOKです。
この本のいいところはTOEIC本番さながらの問題集であるところ。この問題集で1つの問題を満点が取れるまで何度も何度も繰り返し練習すると力がつきます。
語彙を増やす必要があるなと感じたら、『キクタン』シリーズで自分のレベルに合ったものを使用しながら勉強すると言いと思います。
TOEICは難しい語彙が多いですが、基本的には経済や経営、営業、経理など企業活動でよく使われる単語が多いですので、意外と英検などに比べると語彙が易しいです(英検はあらゆる語彙を覚えなくてはなりません)。
自分の目標に合ったスコアのキクタンを1冊準備し、その一冊を完璧にできるよう勉強してみてください。
文法は文法はTARGETがお勧め。問題を解く、解説を見るという流れで説明されており、実践しながら学べるのが良いところ。また、文章内のどこを見たらその問題が解けるのかというとこまで端的に説明されています。
このTARGETの自分に合ったレベルで是非勉強してみてください。
注意点は問題集や単語帳を増やしすぎないこと。同じ問題集、単語帳を何周も解いて、覚えて、100%できるようになれば、確実に点数が取れるようになります。一方で沢山問題集を持って勉強するのはお勧めしません。点数UPには選択と集中が必要です。
また、TOEICは練習ばかりしていても始まりません。1年間で受けることができるTOEICを全て受けると、一回目のTOEICと最後のTOEICで驚くほど点数が上がりますので、TOEICは1年間、集中して何度も受けるのがいいと思います。
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職種によって異なる必要な語学力
海外駐在と言っても、実際に行う仕事は様々で、取り組む仕事によって必要な語学力が異なります。
総務部や財務部などから派遣される場合には、仕事は赴任先で社内向けに実施することが多いですが、営業部として派遣されるとお客さん回りが主になります。製造や技術の場合には工場内での管理業務や新ライン立ち上げなどがメインとなり、仕事も赴任先の自社オフィス/工場内となります。
この様に、配属される部署によってどのくらい赴任先ので外国の方と触れ合う機会があるのかが大きく異なっており、その頻度により必要な外国語能力も変わってくるのです。
ざっくりと職種別に必要とされる言語能力を考えてみると、総務、財務は中級レベル(英検準2級くらい)、技術は初級レベル(英検3級くらい)と技術的な専門用語、営業は中級-上級レベル(英検2級くらい)を目指して勉強するのがおすすめです。
日常会話とビジネス会話
外国で仕事をするときには外国語を使用することとなりますが、同じ外国語でも日常会話とビジネス会話というものがあります。
日常会話
日常会話の代表は、買い物に行くとき、ホテルに泊まるとき、レストラン注文するときに使う言葉。これらの会話は定型文さえ覚えておけば自然と上手くなります。
日常会話の中でも難しいのがスタッフやお客さんとの談笑。何故談笑が難しいのかと言うと、その会話の背景が分からないから。
例えば、「昨日NHKの大河ドラマ見て、明智光秀役の長谷川博己さんが好青年で…」という日常会話、私たちからすると他愛も無い雑談なのですが、外国人から見るとどうでしょう。NHKってなに?大河?ドラマ?明智光秀?長谷川博己さん??? と頭の中は????でいっぱい。最終的に分かるのは「昨日、何か見て、誰かが好青年だったのかな?」ということだけです。
この様な会話が海外では従業員間で、またお客さんとの雑談で頻繁に現れます。その度に、赴任地の文化や背景を良く知ることの大切さを実感します。また、雑談は基本的に複数で集まったときに交わされるものですので、「自分対誰か」ではなく、「誰か対誰か」の会話を聞き取るリスニング力も必要となります。
ビジネス会話
メーカー/専門商社営業(製品・サービス販売)
ビジネス会話と聞くと、何か難しいイメージですが、難易度としては上述の「談笑」よりも簡単です。なぜなら、営業先のお客さんも自分も話題に上る商品については良く知っていることが多いので、お互いに言葉を発せずにも分かり合えることが多くあるから。
特に技術的なことであれば数学や物理、化学の知識を使って数式や図面、化学式などを用いて説明することも容易です。
語学面で知っておきたいことは自身が販売する商品やサービスを英語や外国語で説明できるようにすることと専門用語を外国語で覚えること。それだけできれば会話はスムーズに成り立ちます。
金融/総合商社営業
金融や総合商社となると、より形式的な言い回しや所謂「知識層との会話に使える格式の高い語学」が必要となります。
この難しい言い回しなども勉強すれば獲得できますので、普段から現地スタッフに言い回しを確認したり、自分で勉強することでとても重要です。
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英会話や外国語会話を練習する
日常会話やビジネス会話をするためには、たくさんの練習が必要です。
語学習得のコツはインプットしてから直ぐにアウトプットの練習をし、自分で使える技術にまで昇華させる方法。
例えばTOEICの勉強で単語や熟語、文法などをインプットしたら、直ぐにその知識を使って文章を組み立て、書いたり話したりすることが非常に重要なのです。
そこで利用したいのが日本にある英会話教室です。
会社によっては英会話に通うと補助が出る制度が確立していたりするため、人事部へ確認すると良いと思います。私の会社もECCと契約しており、希望すれば補助金がもらえる制度がありました。
日本には色んな英会話教室がある為、地元で通えるところを探すのが一番ですが、全国的に有名な英会話教室であるECCは個人的にお勧めしたいです。レベルに合わせたレッスンが受けられますし、何よりカリキュラムがしっかりしているのがいいところです。
海外赴任後に語学力を伸ばすことは可能か
海外赴任を言い渡されたとき、事前に準備できるとは限りません。
例え英語の準備ができていたとしても赴任地で英語が通じない場合もあります。
そうなると必要なのは赴任先で言語を習得すること。
実は、赴任先で言語を習得するのは、日本で勉強するよりも圧倒的に効率よく習得できる可能性があります。というのも、一日中その言葉を聞く環境にあるため、インプットの機会が非常に多く、また、話さなければ意思疎通ができない環境に放り出されるため、必死で会話の練習・実践することとなり、アウトプットの機会にも恵まれます。
この様に、海外赴任してからは否応無く語学を学ぶ環境下に入ることとなりますので、海外赴任してからも語学力を伸ばすことは可能なのです。
とは言え、実際には、赴任先では仕事が山のように待っていますし、中々語学の勉強に集中できないという場合も有ります。ですから、できれば日本にいる間にこつこつと語学の勉強をするのがいい方法ではないかなと思います。
英語圏以外に赴任した場合
英語圏ではない国に赴任した場合、ヨーロッパ以外では赴任地の言葉で商談を行うことが多いです。そのため、営業として赴任した場合、赴任地に合わせて言語の習得を目指す必要があります。
私が赴任しているメキシコでも、基本的には商談するときはスペイン語で行います。また、勤務している会社のミーティングもスペイン語、ユーザーへのプレゼンもスペイン語です。
一方、英語が通じて且つ相手が英語を好む場合、もしくは相手がスペイン語が分からない場合などには英語を用いて会話をしています。非スペイン語圏の資本が入っている企業の上層部との打ち合わせなどがその一例です。
営業職でも英語・外国語を使わないことも
営業職で赴任しても外国語を使わないという場合が2つあります。
①日系企業を担当し先方の担当者が日本人
②通訳がつく
この場合、海外赴任したのに日本語しか使わないということになります。
ただ、知り合いの中には通訳さんが訳した言葉が本当にちゃんとしているのかを確認したいからと言うことで、独学で現地語を学んだ方もいらっしゃいます。
たとえ機会がなくても、自分から学ぼうと常に挑戦する姿勢は私も見習いたいなとその方を見て思いました。
実際に駐在して語学面で困ったこと
私が実際にメキシコに駐在し語学面で困ったことは、ずばり、料理の名前が分からないことです。
私はメキシコに駐在する前に中南米を営業で回っていたので、専門用語やビジネス英語/スペイン語はできる状態だったのですが、メキシコ料理の名前が全然分からないのは盲点でした。
メキシコ料理の名前が分からないと、頼んだものがアレルギーや好き嫌いで食べられなかったり、想像と全く異なる食べ物が出てきたりと大変です。特にアレルギーが有る場合などには、しっかりと料理の名前を覚えてレストランを利用するのがお勧めです。
他にも、肉の部位の名前が分からないのも困りもの。私は肉は肉屋で量り売りしてもらうのですが、肉の部位の名前が分からないのでいつも携帯で検索しながら肉を買っています。
できればちゃんと覚えて不自由なく生活したいなと思っていますが、中々覚わらないのがなぜだかとても悲しいです。
駐在員を目指すなら転職も視野に入れて
駐在したいけど今の会社ではなかなか機会がないという場合には、転職を視野に入れて活動するのがおすすめ。
駐在を目指して転職する場合には、グローバル企業への転職に強みを持っている「en world」などのエージェントを利用します。
実は私も転職活動を行い、外資系転職でen worldには非常にお世話になりました。
一人で転職先を探すのも良いのですが、サイトを利用することで海外駐在への道が飛躍的に広がるのでお勧めです。
※en world はこちら
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まとめ
この記事では、海外駐在で必要な語学力についてご紹介しました。
海外駐在の語学力の目安として、
①必要な語学力は一般にTOEIC730点
②現時点で730点無い場合も、できれば650点くらいを目指したい
③現地での会話は日常会話とビジネス会話があり、雑談が最高難易度
④赴任先でも語学力を上げることは可能だが、できれば赴任前に準備したい
また、勉強については、
①TOEICの公式問題集を点が取れるようになるまで解く
②キクタンで単語を覚える
③日本にいるときに英会話教室にいく
の3つを実践してみてください。
終わりに
この記事では海外駐在で必要な英語力についてご紹介しました。
海外駐在では確かに語学力が必要ですが、だからといって語学力がなければ駐在できないということはありません。
たとえ語学が苦手だったとしても、情熱があれば必ずレベルアップできます。
海外駐在は大変なことが多いですが、とてもいい経験もできますし、何よりやりがいがあるお仕事です。
是非、語学が得意な方はそのままに、語学が苦手な方も少しずつ勉強して、海外駐在に備えてみてください。
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