流暢な英語を話している人を見て、「かっこいいなー」、「自分も同じように話したいなー」と思ったことがある人も多いのではないでしょうか。
一方で、「自分には無理かも」や「こんなに覚えられない」など、そのハードルの高さに自信を失ってしまうことも。
そこで今回は「自分の表現を身につける」をテーマに英語について考えたいと思います。
流暢な英語よりも自分らしい英語表現を!-世界の扉を開く第一歩
英語の勉強を始めたときに驚くことが、沢山の熟語や例外的な文法が存在、それらが日常的に使われていると言うこと。
英語は他の言語に比べても例外が多い言語として知られており、その例外の多さ故に、話すことが難しいと思ってしまうことが有ります。
そんな時にお勧めしたいのが、自分らしい表現を身につけることです。
例え七色の表現方法を持っていなくても、自分が「この言い方なら伝えられる」という自信のある表現を身に付けることができれば、海外の方との会話は何倍も面白いものになります。
英語は例外でできている
英語の学習といえば中高で嫌という程覚えた単語と熟語を思い出す方も多いはず。私もテスト前は莫大な量を覚えなければならない英語の勉強に生きる希望を無くしかけていました。
英熟語は例外の集合体
熟語とは、単語同士をくっつけることで本来その単語が持つ意味とは別の意味を表す表現のこと。英語はこの熟語が無数にあります。
例えば、getを使った熟語はすぐに思いつくだけでも、get in、get on、get out of、get toなどがあり、getという言葉の意味「手に入れる」とは似ても似つかない意味があります。
実は英文法のいろはは中学3年間の勉強で一通り学び終わっており、高校で熟語を覚えるのは、ひとえに表現の幅を広げるため。つまり高校で習う英語というのは、中学3年間で身につけた英語の骨格にデコレーションを施す作業であり、例外的な表現を覚え続ける勉強だと言えます。
裏を返すと高校の英語は幅を広げているだけであって、実は中学の英語が分かれば、コミュニケーションが取れるということです。
会話で使用する英単語は2000語
大学受験で覚えなければならない英単語数はセンター試験をベースにするとおよそ5000語と言われており、難関大学では7000語程度。
一方で英語を使用する際には主要2000単語が80%をカバーしていると言われており、3000単語まで覚えると約9割をカバーできます。因みに日本語は9割カバーするのに10000語必要と言われています。
つまり、大学受験時に覚えなければならない5000から7000単語というのはより表現力を磨くための上級者向けの勉強であり、通常の英会話では使用するのはその半分くらいの単語だと考えることができます。
発音のバリエーションも豊富な英語
英語と言うのは、言語の中でも例外の多い言語として知られています。特に発音は母音だけでも17音あり、その表記方法は無数にあります。
イギリス英語、アメリカ英語、インド英語など話される場所によって大きく異なるのも英語が難しい理由の1つ。そしてそれぞれの地域でどのような発音変化があるのか、どの発音が一般的なのかなどもよく知られていません。
1つのアルファベットに沢山の音があり、その音自体も地域によって異なっているのが英語なのです。
※英語を話せるようになるための練習方法はこちら
自分らしい英語表現を
これまで見てきたように、英語というのは熟語も多く、発音も様々であるため、それらを完璧に覚えてから会話をしようと思っても非常に難しいと言える言語で、反対に通常の会話であれば2000単語を極めれば不自由なく会話できる言語です。
そして、この2000単語からさらに抜粋して得意な表現を身につけることが英語習得への早道なのです。
好きな英語表現を極める
2000単語を覚えるというのも実は結構大変。1日10単語覚えても200日かかります。ですから、まずは自分がよく使いそうな表現を先に覚え、その表現を使って話しながら他の表現を覚えていくというのが理想的。そうすることが英語を使いながら覚えることにつながります。
例えば、旅行が好きならI want to go to museum. という表現を覚えて、museum部分を変えて沢山つかってみる。慣れてきたらgo toの部分をeatに変えてみる、またできるようになったらwant toの部分をneed toに変えてみるなどと徐々に口に出すパターンを増やしていくといつのまにか表すことのできる感情や気持ちが多くなり、自分らしさを表現できるようになります。
言葉のパレットに色を差す
日本人の良いところとして、よく準備をしてから物事に取り掛かるというものがあります。仕事でも勉強でもはじめに計画をしてから開始するのが普通で、特に仕事では実行する前にほぼ終わっていると言われるほど、綿密に計画を練ります。
一方で、言語というのはどれだけたくさんの単語や熟語を頭に入れて準備したとしても、それを言葉にしたり、文章を書いてみないことには使えるようにはならないと言われています。
赤ちゃんを例に考えても、まずはあーやうーなどの喃語から始まり、ママ、パパなどが言えるようになるなど、だんだんと単語を口にしながら言葉を覚えていきます。
ですから、お気に入りの表現や単語を繰り返し口にしながらだんだんと自分の中の言葉のパレットに色を差していくイメージで学ぶことが英語上達の一番の秘訣なのです。
終わりに
今回は流暢な英語じゃなくて良いから自分らしい英語を目指すことについて考えてみました。
「間違えずに完璧な文法で話さなければならない」と英語を話すのをためらってしまったり恥ずかしく思ってしまうことがあるのですが、初めから多彩な表現で完璧な英語を目指すのは英語の難しさを考えるととてもハードルが高いこと。
私たちは英語を外国語として学んでいるわけですから、英語を話そうとすることだけで本来はとても凄いことです。
完璧じゃなくても流暢じゃなくても、話したいという気持ちを大切に、自分らしい表現を磨いてコミュニケーションを楽しめたら素敵だなと思います。
※英語はパッションだ!はこちら
英語の発音は重要ではない!? -日本語英語でも情熱で人生は乗り切れる - すみくにぼちぼち日記