イタリアローマの一画にあるバチカン市国。
サンピエトロ大聖堂と共に有名なのがバチカン美術館。バチカン美術館では多くの名画や彫刻を楽しむことができます。
バチカン美術館作品紹介! 見どころは宗教画と神話画-ヴァチカン美術館 バチカン市国
イタリアローマのバチカン市国にあるバチカン美術館は、素晴らしい作品群と美しい建築物が見どころの美術館です。
美術品は古代の彫刻からルネサンス美術まで、素晴らしい作品が展示されており、1日中美術品を楽しむことができます。
建築の面ではこちらの螺旋階段が素晴らしく、上からの眺めも下からの眺めもおすすめ。
この記事では、バチカン美術館の作品や見どころをご紹介します。
螺旋階段
バチカン美術館で最初に目にするのがこちらの螺旋階段。
建築としてのすばらしさ、美術品としての美しさに目を奪われてしまいます。
したからの眺めも美しく、施された細工が光に照らされて、これだけで一つの作品のよう。
古代美術の展示
バチカン美術館に入って最初に迎えてくれるのが古代美術の展示。
時空を超えて当時の美術品を楽しむことができるのは、なんだか不思議な気持ちになります。
綺麗な猫。古代から猫は人間と仲良しだったのでしょうか。
彫刻
古代のエリアを抜けると彫刻エリアへ。
動物の彫刻の展示が面白い。
弱肉強食の彫刻。
リアルで美しい。
もちろん、神話の彫刻も見所。
こちらは「パリスの審判」(自分ではこれはパリスの審判像と思っている)。
パリスの審判は、ホメロス叙述詩の「イリアス」によって伝えられている、トロイア戦争のきっかけとなった一番面です。
ある日、天上界で神様の結婚式が行われました。すべての神様が招待されましたが、争いの神エリスのみ招待されませんでした。怒ったエリス。腹いせに「世界一美しいものへ」と書かれたリンゴを投げ込みました。すると、3人の女神(ゼウスの妻ヘラ、知恵の女神アテナ、そして愛欲の女神アプロディテ)がそのリンゴは自分のものと主張します。困った全知全能の神ゼウスがその選択を人間に託してしまうのです。
そのリンゴを受け取ったのがトロイア(現在のトルコ)の王子パリス。するとパリスの前に3人の女神が舞い降りました。ヘラは「権力と富」を、アテナは「戦場での誉と名声」を、そしてアプロディテは「絶世の美女」を、リンゴを渡せば、パリスに与えると約束したのです。王子パリスが3人の女神の中から選んだのは愛欲の女神アプロディテ。彼女にリンゴを渡しました。そして、その見返りが絶世の美女であるスパルタ王妃ヘレネでした。
しかし、この略奪愛にスパルタの王メラネオスは激怒。兄のミケーネ王のアガメムノンと共にトロイアへ攻め込み、トロイア戦争が勃発。トロイアを滅亡に追い込むことになってしまったのです。このときにギリシャ軍が使った戦術が「トロイの木馬」。何年も戦争が続いたある日、トロイアの城の前に大きな木馬が置かれ、ギリシャ兵がいなくなっていました。実はこの木馬の中に兵士が潜んでいるのです。そして、残りの兵士は見せかけの退却。この作戦に気づかないトロイア兵は勝利を誤認し、木馬を戦利品として城の中に運びれ、勝利の宴を行いました。夜深く皆が寝静まった頃に木馬の中からギリシャ兵が抜け出し、城の内側から城門を開き、ギリシャ軍が一気に開門された城内へなだれ込み、トロイアは滅亡してしまったのです。
その後、このトロイア戦争で逃げ延びたアイネイアスというトロイアの王子がローマの地に国を建国したことでローマが誕生したといわれています。
※トロイア戦争のあらすじはこちら
こちらは海の神ポセイドンと思われる像。全知全能の神ゼウスの兄弟です。
全知全能の神ゼウス。トロイア戦争の元凶を作った神様。
ゼウスの姉であり正妻のヘラ。結婚の女神です。
※ギリシャ神話の神一覧はこちら
地図の間
彫刻の間を抜けると、地図の間と呼ばれるエリアに。見事な天井画と横を飾る地図の数々が印象的。
地図の間はバチカン美術館の中でも特に美しい部屋と言われていますので、じっくりと堪能なさってみてください。
宗教画
カトリックの総本山バチカンの美術館ということで、宗教を題材とした作品も沢山あります。
イエスの磔刑。
色々な種類の磔刑図があり、モダンなものも多く驚きました。
ユーディットはどこでも人気の題材です。この佇まい、かっこいいです。
こちらもユーディット。
次に紹介するのはダビデとゴリアテの物語。ダビデとゴリアテの物語は旧約聖書に記されています。
昔々、イスラエルがペリシテ人と戦争をしていたとき、ペリシテ人の巨人ゴリアテが現れます。
ゴリアテは言いました。
「誰か俺と勝負しろ。俺が負けたらペリシテ人はお前たちに従ってやる。だが、俺が勝ったらイスラエル人は俺たちに従え。」
イスラエル人は恐れ慄きます。そこで現れたのが羊飼いのダビデ。颯爽と現れ「俺が戦う」とゴリアテに近づいていきます。
体の大きさはゴリアテが圧倒、戦歴も比べるに及びません。ゴリアテが向かってきたその時、ダビデは石を投げ、ゴリアテの額に命中。ゴリアテが怯んだ隙に、ゴリアテの剣を奪い、彼の首を取ったのです。
他にも、受胎告知やアダムとイブと言った作品も展示してありました。
こちらがアダムとイブ。
宗教画の種類も豊富でした。
※宗教画の見方はこちら
そして、最後には沢山の車の展示もありました。
トヨタ。
バチカン美術館へのアクセス
バチカン美術館はローマの中心地、バチカン市国内にある美術館です。
ものすごく込みま、外まで人が並んでいますので、朝早く行くのがおすすめです。
終わりに
今回はバチカン美術館を紹介しました。
バチカン美術館からはミケランジェロの最後の審判で有名なシスティーナ礼拝堂へも行くことができます。
システィーナ礼拝堂は撮影禁止でしたので、今回は紹介しませんが、皆さんも是非バチカン美術館とシスティーナ礼拝堂を訪れてみてください。
※ローマ旅行記はこちら