メキシコ人の体、メキシコ人の命。そう言っても過言ではないもの、それがタコスです。今回はそんなタコスとタコス屋の食べ歩きについてメキシコ在住者の目線でご紹介します。
- メキシコ人のソウルフードタコスを食べ歩く-お店選びはお客さんの数が美味しさの指標
- メキシコではタコスは欠かせないソウルフード
- タコスの皮トルティージャはトウモロコシ粉と小麦粉がある
- タコス食べ歩きでのお店選びはお客さんの多さ指標に
- 終わりに
メキシコ人のソウルフードタコスを食べ歩く-お店選びはお客さんの数が美味しさの指標
私が初めてメキシコ料理を食べたのは19歳の頃。大学の夏休みを利用して姉を訪ねてアメリカに行った時でした。姉から「この辺で一番美味しいのはメキシカン」とメキシコ料理屋さんに連れて行ってもらい、メキシコ料理を食べました。そのメキシコ料理は美味しく、盛りだくさん。メキシコ料理ってすごいなあっと思った記憶があります。
ところが、メキシコに来て驚きました。メキシコのメキシカンはどこか違う…アメリカのメキシカンよりもどことなく質素で謙虚。ソースもかかっていなければ、ポテトもない。だからといって味が貧相なわけではなく、絶妙なバランス。素材の味。。。
その後メキシコ料理を食べに食べ、メキシコの料理が大好きになり、メキシコに赴任している今は週5回タコスを食べるタコス狂です。
メキシコではタコスは欠かせないソウルフード
前置きが長くなりましたが、今回はタコスを紹介します。
タコスは、トウモロコシ粉または小麦粉で作った生地「トルティーヤ」に、主に肉を乗せた食べ物。これにチーズが入ってるのがケサディージャた呼ばれる食べ物です。肉と言っても豚肉、鶏肉、牛肉とお店によって取り扱っている肉が異なり、その中でも部位を選んで注文します。
タコスのお肉は色々-好きな部位の名前をスペイン語で注文
メキシコ人は自分の好きな部位を持っており、その部位のタコスを何個も注文したり、はたまた全て異なる部位を注文したりと様々。
タコスの部位の名前は下記の通り。※()は発音。
お勧めはMaciza、Costilla、Bistec,Arrachera,Polloなどなど。
1.Maciza(ましさ):赤身
2.Cochete(こちぇて):頬
3.Costilla(こすてぃーじゃ):ばら
4.Suadero(すあでろ):お腹と脚の間の肉
5.Buche(ぶしぇ):食道
6.Bistec(びすてく):牛肉の塩焼き
7.Chuleta(ちゅれた):骨付き肉の骨無し
8.Seso(せそ):脳
9.Arrachera(あらちぇら):はらみ
10.Tripa(とぅりぱ):腸
11:Lengua(れんぐあ):タン
12.Pastor(ぱすとーる):豚肉のマリネをケバブのように焼いたもの
13.Pollo(ぽじょ):鶏肉
14.Hongo(おんご):キノコ
15.Higado(いがど):レバー
タコスの部位を写真でご紹介
ばら肉タコス(Costilla)はメキシコでは定番。私も大好きな部位です。たいていのタコス屋さんで販売しており、牛肉のBistecと並んでポピュラーなタコスです。
タンのタコス(Lengua)はこちら。日本のタンと異なり分厚く切られています。メキシコ人の中でも好き嫌いが分かれる部位。結構癖があるので、私はあまり好きではないです。日本のタンの感覚で注文すると少し期待はずれになるかもしれません。
こちらはチョリソーのケサディージャと牛肉のタコス(Bistec)。お肉が隠れているものがチョリソーのケサディージャです。ケサディージャは小麦粉の生地にお肉とチーズが挟んであるタコス。とても美味しいです。
Bistecは牛肉のタコスですが、こちらもメジャー。少し歯ごたえがあるお肉で、あっさりとした味で飽きが来ないため、お昼ご飯などに重宝します。
トウガラシや玉ねぎを焼いたものやレモンなどが添えてあることが多いです。このタコスの中に入っている野菜はパクチーと玉ねぎ。パクチーの香りはかなり抑えめで、入ってるかどうかわからないくらいの量。これに緑や赤の辛いソースをつけて頂きます。
この写真はサルサベルデと呼ばれる緑のソースで、辛いですが味わい深いソースです。
また、ケバブのような豚肉を使うタコスもあります。名前はパストール(Pastor)。パストールは豚肉に味付けがされており、このように火で炙った炙りたてをタコスにしてくれます。とても美味しく、食べる手が止まらないタコスです。ただし、お客さんが少ないお店だとお肉が古かったり、焦げていたりと当たりはずれが大きいタコスです。
こちらはキノコのタコス(Hongo)。キノコのタコスはあっさり目で、箸休めに適したタコス。野菜が不足しがちなメキシコ生活ではとても助かるタコスです。
タコスの皮トルティージャはトウモロコシ粉と小麦粉がある
私はタコスの皮はトウモロコシ粉派なのですが、トウモロコシ粉のトルティーヤの中にも黄色いものや白いものなど沢山あり、その違いを楽しむのもタコスを食べる醍醐味です。また、同じタコスに見えてお店によって味が違います。
炭火焼のお店、肉汁をトルティーヤにたっぷり吸わせたお店、アッサリとした味わいのお店など。この違いを感じるためにタコス屋巡りをすると楽しいです!
タコス食べ歩きでのお店選びはお客さんの多さ指標に
メキシコでは是非タコスの食べ歩きをして頂きたいのですが、美味しいタコス屋の見分け方は、人が多いかどうか。お店でも屋台でも美味しいタコス屋は行列ができています。反対に美味しくないところは閑古鳥。食材の回転が悪く衛生的じゃない場合もありますので、人がいないタコス屋は避けるようにするというのがとても重要です。
タコス食べ歩きの際は、人が並んでいるタコス屋を狙うようにしましょう。ちなみに、タコス屋は回転率が高いので、並んでいても10分くらいで自分の番になります。安心して並んでくださいね。
終わりに
今回はメキシコ人のソウルフードであるタコスをご紹介しました。
メキシコでのタコス食べ歩きは、本当に楽しいですので、是非沢山のタコス屋さんを試してみて、お気に入りのお店を見つけてみてください。
※プエブラのタコス・アラベはこちら